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点字広報ふくしま第277号

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年3月25日更新

目の不自由な方(かた)に対して、県政の主要施策の解説や県政の動きなどを紹介しています。

編集・発行 福島県広報課

福島県点字図書館(外部リンク)

<県政の窓>ふくしまの伝統野菜

 その土地で古くから作られてきた伝統野菜。長年にわたり採種と栽培を繰り返し、その地域の気候風土にあったものが選ばれ、地域の食文化とも深く関係してきました。独特の形や風味をもつものが多く、近年、再び注目度が高まっています。ふくしまの伝統野菜や、それらを守り継承していこうという取り組みを紹介します。

1 市販の野菜との違いは?

 伝統野菜は、長年にわたり自家採種を繰り返してきた在来種(固定種)の野菜。その土地の気候風土に合っており、病気にかかりにくく、味や栄養価の高い野菜ができるといわれています。旬の野菜を味わえるため、家庭菜園でも人気が高まっています。

一方、市販の野菜の多くは、異なる性質の親を人工的に掛け合わせた一代雑種(F1品種)であり、遺伝的に形や大きさがそろいやすく、大量生産や流通に向いています。しかし、自家採種をしても同じ性質の野菜は収穫できません。

2 会津伝統野菜

会津地方で古くから親しまれ栽培されてきた会津古来の野菜。厳しい会津の気候、風土、肥よくな大地の恩恵を受けている。

 (1)会津小菊南瓜(あいづこぎくかぼちゃ):8月中旬~9月上旬

地カボチャとして知られ、皮が硬いため長期保存が可能。ねっとりとした食感があり冬至カボチャや味噌汁にも使われる。

(2)余蒔胡瓜(よまききゅうり):7月中旬~9月中旬

見ためはとげとげしくゴーヤか瓜に似ているが、食感はとても軟らかく濃厚な味が特徴。

(3)会津丸茄子(あいづまるなす):7月上旬~9月中旬

濃い黒紫色で光沢が良く緻密な肉質。焼く・煮る・炒める・漬ける・ゆでる、何にでも合う。

(4)慶徳玉葱(けいとくたまねぎ):7月下旬~9月中旬

喜多方市慶徳地区の発祥で、会津盆地全域で生産されている。甘みが強く軟らかで生食に向いている。

(5)立川牛蒡(たちかわごぼう):10月上旬~12月中旬

日本で唯一のアザミ葉ごぼうで香りが高く肉質が軟らかで食味には定評がある。

3 いわき伝統野菜

いわき市で昔から作られてきた野菜。約70種類あるが、継承が困難になっている。昨年度より学校給食でも使用されている。

(1)いわきとっくり芋(平下神谷赤沼地区):11月~

いわきを代表する伝統野菜。酒徳利のような愛らしい姿が特徴的。長芋と自然薯の中間ほどの粘りでアクもクセもない。

(2)小白井(おじろい)きゅうり(川前町小白井地区):7月~8月

上部が淡緑色、下部が白色で、短く太い。加熱してもおいしい。塩水で漬ける「どぶ漬け」も受け継がれている。

(3)おくいも(山玉町):7月下旬~

見た目は普通のじゃがいもだが、でんぷん質が多い。芽が出にくく長期保存に向いている。

(4)大久(おおひさ)じゅうねん(大久町):11月~

エゴマの地域での愛称。白と黒の品種がある。炒ってすりつぶし、味噌や砂糖、醤油で味付けした「じゅうねんだれ」は和え物に欠かせない。

4 岩代伝統野菜

二本松市岩代地区で50年以上受け継がれてきた野菜。7種類あるが、震災後は栽培農家が減少している。

(1)岩代地南瓜(いわしろぢかぼちゃ) (旧岩代町小浜下長折地区):10月~

一本のツルに色や形の違う実がなる。一般の西洋カボチャに比べるとビタミンCやカリウム等を2倍含有。

(2)岩代五葉黒豆(いわしろごようくろまめ) (旧岩代町小浜下長折地区):11月~

一般の黒豆は3枚葉だが、5枚葉であることからその名がついた。熟したゆで豆は栗のような食感。

(3)岩代紅豆(いわしろべにまめ)  (旧岩代町小浜下長折地区):10月末~

「赤豆」とも呼ばれる。豆ごはんにするときれいな桜色に炊き上がり、食感も楽しめる。

5 まだまだあります!ふくしまの伝統野菜

(1)阿久津(あくつ)まがりねぎ(郡山市阿久津地区):11月~2月

粘り気が強く重い土でも白く甘い部分を確保できるよう、夏に掘り起し斜めに植え替えるため、曲がったネギができる。

(2)信夫冬菜(しのぶふゆな)(福島市渡利地区):12月中旬~3月

かつて福島市の大部分を占めていた信夫郡の地名から名付けられた。濃緑色の葉は柔らか。地場消費が主。

6 インタビュー(1)

「人と種をつなぐ会津伝統野菜」  会長 長谷川 純一(はせがわ じゅんいち)さん

会津地方で昔から親しまれてきた在来種を伝統野菜としてブランド化し残していく取り組みを行っています。

震災後、会津農林高等学校の江川 篤(えがわ あつし)先生と出会い、生産者から種をもらい、栽培、採種をしています。現在は24種ほどになりました。

伝統野菜は、地域に定着させることが課題です。作らないと種が途切れるし、売れる場所を作らないと続いていきません。後継者を育てていきたいですね。

7 インタビュー(2)

いわき市農業振興課 富岡 都志子(とみおか としこ)さん

いわき市に昔から伝わる約70品種のうち、6品種*を伝統野菜として認証し、生産量アップや種子保存を図る取り組みを行っています。将来的には地域に一つずつ認証品をつくり、地域農業の振興につなげたいですね。

*おくいも、大久じゅうねん、わさびだいこん、むすめきたか、いわきとっくり芋、小白井きゅうり

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情報ボックス

「労働困りごと相談会」を開催します

 皆さんの職場の中で起きている、賃金や退職、人間関係などに関する困りごとや疑問についての相談をお受けします。相談は無料で秘密は厳守します。現地相談会では、労働問題に精通している労働委員会委員が対応します。気軽にご相談ください。

【現地相談会】
■日時 
12月17日(日曜日) 午前10時~午後4時
■場所 南相馬市労働福祉会館、県いわき合同庁舎

電話相談 
(024(521)7594(県内全域)午前10時~午後5時

問い合わせ先 県労働委員会事務局 電話 024(521)7594 

 帰還に向けた放射線不安相談窓口

県では、原発事故による避難区域が設定された12市町村の住民や事業者の方を対象にした、身の回りのもの(ごみ、廃棄物、その他)への放射線不安に関する相談窓口を設置しています。

現地での放射線量測定等の調査や関係機関の紹介も行っていますので、家のリフォーム・修繕から出た廃棄物、家の外に放置されていたものの放射線量や処分先などについて、気軽にご相談ください。

相談窓口 浪江町役場本庁舎1階(正面玄関左側談話スペース)
相談先    電話 080(2845)3905  メール info2@fukushima-sanpai.jp
相談時間 平日(祝休日を除く) 午前8時30分~午後5時15分
問い合わせ先 県庁産業廃棄物課 電話 024(521)7264

今年の「特定健診」もう受けましたか?

特定健康診査は、40歳から74歳までの方を対象とした、生活習慣病(糖尿病、高血圧等)を予防するための健康診査です。

生活習慣病は、気づかないうちに悪化してしまいます。早期発見、早期治療のため、そして自分の健康のため、健診を受けて健康管理をしましょう。

特定健診の結果、メタボ該当者または予備群と診断された方は、特定保健指導を利用することができます。日程や費用については、お住まいの市町村窓口にお問い合わせください。

問い合わせ先 県庁健康増進課 電話 024(521)7236   

 有期労働契約者の無期転換ルールについて

 無期転換ルールとは、有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。 

通算5年のカウントは、平成25年4月1日以降に締結した契約から開始し、原則として、契約期間に定めがある有期労働契約が5年を超えるすべての方が対象です。契約社員、パート、アルバイトなどの名称は問いません。詳しくはお問い合わせください。

問い合わせ先 福島労働局雇用環境・均等室 電話 024(536)4609

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点字図書館だより

1.「平成28年度 増加図書目録」について

 当館で平成28年度に所蔵した図書の目録ができました。

点字版、墨字版、デイジー版があります。目録には、書名・著者名・分類番号と巻数や時間などを記載しています。

 本誌(点字広報ふくしま)に毎回掲載している「新刊案内」と重複するため、全利用者への配布はしません。1年分がまとまったものを希望する方は当館までご連絡ください。1人1種類に限り、無料でお送りします。

2.「点字広報ふくしま」について

2か月ごとに発行している「点字広報ふくしま」の種類は、墨字版・点字版・デイジー版・カセット版があります。ご希望により1戸につき1種類をお送りしています。媒体の種類を変更したい場合はご連絡ください。デイジー版、カセット版を含め返却は不要です。

また、県のホームページには「県政の窓・わかる県政・情報ボックス・点字図書館だより・みんなの広場」、点字図書館のホームページには「点字図書館だより・新刊図書案内」を掲載しています。郵送に合わせて、テキストデータを更新していますので、どうぞご利用ください。

3.「福島県点字図書館のつどい」について 

「第53回福島県点字図書館のつどい」を平成30年10月に開催します。ぜひ、ご参加ください。

詳細は、平成30年7月号(281号)でお知らせします。

■開催日 平成30年10月21日(日曜日)

■会 場 コラッセふくしま(福島市三河南町1-20)

4.貸し出し担当よりお願い

(1)貸し出し期間は、郵送の期間を除いて一般図書は15日以内です。貸し出し数は、デイジー図書は5タイトル、点字図書は2タイトルまでです。期間延長を希望するときはご相談ください。なお、ご要望にこたえられない場合もありますのでご了承ください。

(2)貸し出しの申し込みは電話・Fax・手紙・電子メールなどで受け付けています。メールで送信するときは、氏名と件名(例「デイジー貸し出し希望」など)の記入をお願いします。

(3)前の週に新しく蔵書をした点字・録音図書、点字・録音雑誌を毎週水曜日にメール配信しています。パソコンだけでなく、携帯電話やスマートフォンでのメール登録も可能ですので、新刊図書メール配信サービスを希望する人は当館へご連絡ください。

5.年末年始の休館日について

 平成29年12月27日(水曜日)から平成30年1月5日(金曜日)は、休館日となります。貸し出しの申し込みなどの連絡は、12月22日(金曜日)までにお願いします。

 ◆県点字図書館 電話 024(531)4950

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みんなの広場

「親子点字体験教室」に参加した方から感想をいただきました。

【赤坂 怜大(あかさか れんだい)さん 荒井小学校4年】

 ぼくは、7月30日に点字教室に行って、知らなかったことがいくつもありました。とくに、点字は「いつ」「どこで」「だれが」作ったか、ということです。ぼくは、日本で作られたと思っていました。ハリー・ポッターの本も6冊にもなるとは思いませんでした。1冊でも多いのにすごい量だと思います。いろいろな道具もあって、便利だなぁと思いました。

点字は学校で勉強したけれど、あまり「すごい」とか「やってみたい」など感じなかったので、こういう時に点字を学びたいです。家などで点字を見つけたら読んでみたいです。街で目が不自由な人がいたら「なにか手つだうことはありますか」と声をかけたいです。

【真田 明慶(さなだ あきよし)さん 森合小学校6年】

 おどろきの連続でした。びっくりしたのは、視覚障がいを理解するために、アイマスクをつけて歩いた事です。つえをついてお母さんのうでにつかまって歩いたけれど、どこを歩いているのかわからなくて、何かにぶつかりそうで足を一歩だすのがとてもこわかったです。お菓子の味当てクイズでは、パイン味のゼリーがいちご味だと思ってしまいました。りんご味のジュースはかんたんでした。ほかにも食べてみましたが、見ないで舌だけで味を当てるのはとてもむずかしいと思いました。

 体験をして、視覚障がいの人は、知らない道を歩いたりする時は不安でこわい気持ちになるんだろうと思いました。こんな時はどうするんだろうという疑問がたくさんでてきました。これからは、困っている人を見かけたら声をかけたいと思います。

協力会だより

~日常生活用品(用具)の相談・あっせん~

本会では、視覚障がい者の日常生活自立支援のため、日常生活用品(用具)の相談・あっせんを常時行っています。

必要な用品(用具)がありましたら、事務局にご相談下さい。

「用品(用具)の一例」

・白杖類: 直杖、折りたたみ杖、白杖関連小物など

・点字器類:標準点字盤、小型点字器、点筆など

・用紙類:点字用紙、粘着材付きのシート、ノ-ト類など

・時計類:音声腕時計、触読式腕時計、音声置時計など

・調理器具類:プッシュ式万能調味料入れ、計量みそマドラ

-、音声キッチン秤、キッチンタイマーなど

・スポ-ツ用品:盲人野球用ボ-ル、サッカ-ボ-ル、バレ-ボ-ルなど

・健康測定機器類:多機能音声体重計、音声付電子体温計、

音声血圧計など

・ゲ-ム類:トランプ、オセロゲ-ム、立体囲碁盤など

・おもちゃ類:にゃんこ計(音声と光でお知らせする温湿度計)、

体操ブ-ブ-(いつでもどこでもラジオ体操が

できる手のひらサイズのブタのマスコット)など

・財布類:ジャバラ式仕分け財布、三段ファスナ-小銭入れなど

これらのほか、軽量特大折りたたみ傘や安全爪切りなどをはじめ便利な日常生活用品(用具)が沢山あります。

また、目が不自由でない方でも便利に使える物がいろいろあります。

詳細については、事務局までお問い合わせ下さい。

 ◆県視覚障がい者協力会 024(533)4085(ファクス兼用)

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生活支援センターだより

補装具(白杖)の申請について

 白杖は視覚障がい者の補装具に該当します。視覚障がいによる身体障害者手帳を所持している方は、等級に関わらず補装具費支給申請ができます。視覚障がい者を対象とした補装具は白杖のほかに、義眼・矯正眼鏡・遮光眼鏡・コンタクト・弱視眼鏡(掛け眼がね式・単眼鏡)がありますが、眼鏡類の申請には、眼科医の意見書が必要です。

 ここでは白杖の申請についてお話します。申請に必要な書類は、申請書(市町村福祉担当窓口で)、身体障害者手帳、印鑑、見積書(取扱い業者から取り寄せ)、マイナンバーを準備し居住の市町村福祉担当窓口で申請します。申請した場合の自己負担は原則1割ですが、申請者及び配偶者が住民税所得割額46万円以上の場合は、全額自己負担となります。また、申請者と配偶者が非課税の方は自己負担がありません。ただし、基準額を超えた場合、超過分は自己負担です。

 次に、基準額、耐用年数について説明します。各杖には基本構造によって基準額と耐用年数が決められています。耐用年数を過ぎると新たに申請できます。直杖で、繊維複合素材の杖は耐用年数が2年、軽金属が5年、携帯用で、繊維複合素材の場合は2年、軽金属は4年となっています。基準額も構造(直杖、携帯用、身体支持)で異なり、更に夜光材が装着されている、フラッシュライト付で加算があります。また、ゴムグリップの場合は660円加算されます。ご自分が選んだ杖の価格と基準額の差(超過分)は非課税世帯でも、自己負担となります。直杖と携帯用の同時申請もできます。白杖の申請については、支援センターにご相談ください。

県視覚障がい者生活支援センター 電話 024(535)5275

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福祉協会だより

第5回福祉大会を開催

去る9月24日、郡山市香久池の「郡山市障害者福祉センター」で、第5回福祉大会を開催しました。

この大会は、日頃、会員の皆さんが不便や不自由を感じている事、また新たな補助具・補装具の開発希望等々について意見を出し合い、その実現に向けて日盲連等の上部団体や行政機関・JRなどに要望書を提出し、協会として運動していくことを目的に開催しています。

 首都圏での痛ましい視覚障がい者のホームからの転落死亡事故を受けて、JR・私鉄などの駅ホームの安全対策についての要望が出され、上部団体である東北盲人会連合としてJR仙台支社に安全対策の要望書を提出しました。また、県内に視覚障がい者生活訓練指導員として歩行訓練士の配置要望が出され、福島県ロービジョンネットワークなどの他団体と共同で福島県に要望書を提出し、担当部署との話し合いの機会を持つことができました。

 今年度は、新しいGPSを利用した音声ナビの開発と普及についての希望と、新たな信号機の設置に関して、地元の視覚障がい者団体とヒアリングを行い、音声信号機を設置して欲しいなどの要望が出され、実現に向けて関係機関に働きかけを行いたいと思います。

県視覚障がい者福祉協会 (024(535)5275

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