令和6年度3月11日被災地視察研修の様子
石巻市震災遺構門脇小学校・石巻南浜津波復興祈念公園
3月11日メモリアルネットワークの中川政治さんのアテンドで門脇小学校と石巻南浜津波復興祈念館をご案内いただきました。
校舎外観の様子から屋上まで津波が来たとほとんどの参加者が思いましたが、実は一階までの高さで、それ以外は津波で流された燃えた木材やがれき等が原因で校舎全体が火災になった事実を知り、皆さんたいへん驚く様子が見られました。津波被害は波の被害だけでなく火災にもつながること、他にも地域の避難場所が海岸のすぐ近くであったことから、普段の自分たちの地域の防災について見直す必要があることなど、被災地や震災遺構を通して、さまざまな視点で防災について見つめ直すこと、考えることの大切さを改めて気づかせてくれました。
石巻市震災遺構大川小学校
震災遺構大川小学校では大川伝承の会の佐藤敏郎さんに案内していただきました。佐藤さんからは大川地区にも震災前の日常の暮らしがあったことを話していただいた上で、震災は時間や場所に関係なく突然訪れ日常すべてを奪ってしまうこと、悲惨な出来事を防ぐために平時から取り組むべきことは何だったのかをこの先も考えていくこと、この大川小学校を悲惨な場所で終わらせるのでなく、この大川小学校の校歌のタイトルでもある「未来を拓く」場所になってほしいと、ご自身の辛い経験を通して震災などの非常時に備えた防災について考える機会を与えていただきました。
南三陸ホテル観洋女将講話
宿泊する「南三陸ホテル観洋」では、女将の阿部憲子(あべのりこ)さんに震災講話をいただきました。発災当時、ホテル自体も大きな被害にあったのにも関わらず、被災された地域の方たちのために、さまざまな支援活動をされたことや発災後の復興、震災伝承に関する活動をされ現在も続けていることなど、自助・共助の大切さについてお話をいただきました。女将さんの、「活動を通して、いろんな方とつながることが強みになり、それが持続的な取組になる」といった言葉が、とても印象強く残りました。
南三陸町語り部との交流会
3月11日被災地視察研修、最後のプログラムでは、南三陸町語り部の伊藤俊(いとうしゅん)さんと千葉江美子(ちばえみこ)さんとの交流会が行われました。会では、互いの地区の防災活動や小中学校・高校における防災教育などの取組状況や課題について、活発に意見交換や情報共有する様子が見られました。
集合写真(1)(南三陸ホテル観洋にて) 集合写真(2)(南三陸ホテル観洋にて)