福島県精神保健福祉センターアウトリーチ推進事業について
福島県精神保健福祉センターでは、平成30年7月より「福島県精神保健福祉センターアウトリーチ推進事業」を実施しています。
どんな事業?
精神保健福祉センター内に多職種によるアウトリーチチーム(医師、精神保健福祉士、保健師、作業療法士等)を設置します。
対象の方が「住み慣れた地域のよりよい環境で自分らしく生きることを柔軟かつ個別的に支援する」体制を県内各圏域に構築するため、専門的な支援を推進するとともに、支援者の資質向上を図ります。
対象者は?
(1)精神科医療の受療を中断されている方
(2)精神疾患が疑われるも未受診の方
(3)頻回に入退院を繰り返し、病状が不安定な方
どんなことをするの?
1 個別支援
県保健福祉事務所または中核市保健所からの依頼に基づき支援を実施します。
支援期間は概ね6か月以内、支援内容は以下のとおりです。(※支援期間はケースの状況に応じて対応しています)
(1)ケース会議・・・会議にアウトリーチチームも参加し、支援方針への助言を行います。
(2)アセスメント同行訪問・・・原則1か月で3回以内の訪問を実施し、現在の状態の把握や支援方針への助言を行います。
(3)継続的同行訪問・・・支援計画に基づき、継続的に関係機関との同行訪問を実施します。
2 研修会の開催
3 評価検討委員会の開催
これまでの取組
令和7年3月末日現在
支援件数83件(うち、支援継続中22件・支援終了61件)
(1)ケース会議 813回実施 899時間05分
(2)アセスメント同行訪問 149回実施 145時間30分
(3)継続的同行訪問 604回実施 676時間55分
今後も、皆様が地域で自分らしく生活することができるよう、チーム一丸となり、多機関アウトリーチチームの構築に努めてまいります。引き続き、私たちの活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
私たちのチームを「Remwcat(レムキャット)」と呼んでいます
私たちのチームは、「地域精神保健福祉連携支援チーム:Regional Mental Health and Welfare Cooperative Assistance Team」として支援を続けています。英語名の頭文字をとり、Remwcat(レムキャット)という呼び名で親しまれています。
このチーム名には、対象者の皆様や関係機関にとって親しみやすく、チームの役割が明確に伝わるようにという思いが込められています。
福島県精神障がい者アウトリーチ推進事業の取組が掲載されました!
(1)三井郁映, 舟田莉佳, 鈴木清香, 畑哲信, 本間(照井)稔宏. 福島県精神障がい者アウトリーチ推進事業について―現状と課題―. 公衆衛生情報. 51(8) 22-23 2021年11月
(2)舟田莉佳, 本間(照井)稔宏,鈴木清香, 三井郁映, 佐々木太士,川崎由希子,畑哲信.【実践】地方自治体のケースマネジメント.精神障害とリハビリテーション28(2)176-179 2024年11月30日