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個別Q&A1-(2)試用期間

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年9月9日更新
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試用期間

質問

 正社員としての採用が決まりましたが、会社から「入社してから6か月間は試用期間です。」と言われました。試用期間中は、本採用の社員と何が違うのでしょうか。

答え

 試用期間は、一般に入社後1か月から6か月の間、基礎的な教育訓練を行うとともに、使用者が労働者の職務遂行能力や適格性を判断するための期間で、解約権が留保された期間(「解約権留保付労働契約」)と解されています。試用期間中も労働契約は成立していることから、本採用の労働者と同様に労働関係の法規が適用されます。

解説

●試用期間中の労働条件

     労働契約や就業規則等に定めがある場合を除いて、試用期間中の労働者の賃金を本採用後の労働者より低額にすることはできず、その他の労働条件についても、本採用の労働者と同様に扱われます。

●試用期間中の解雇

     試用期間中でも労働契約は成立しているので、試用期間中の解雇は通常の解雇と同様、解雇事由に客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められるものに限られます。なお、試用期間中の解雇が認められる場合であっても、雇用の日から14日を超えて引き続き勤務している場合には、使用者は少なくとも30日前に解雇予告をするか、30日分以上の解雇予告手当を支払わなければなりません(労働基準法第20条、第21条)。

●試用期間終了時の本採用拒否

    上記「試用期間中の解雇」と同様に労働契約はすでに成立しているので、試用期間終了時の本採用拒否も解雇にあたります。判例は、使用者に通常の解雇の場合よりも広い範囲の解雇の自由が認められ、解約権を留保した趣旨・目的に照らして客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と認められる場合に、解約権の行使(本採用拒否)が相当と認められるとしています。

●試用期間としての有期労働契約

    会社によっては、有期労働契約の契約社員等として雇用し、その後に正社員として採用する場合がありますが、判例は、期間の定めがある労働契約という形式がとられていても、契約期間の定めを設けた趣旨や目的が労働者の適性を評価・判断するものであるときは、期間満了により労働契約が終了する旨の明確な合意が当事者間に成立しているなどの特段の事情がある場合を除き、試用期間であると解するのが相当であり、本採用拒否は、客観的で合理的な理由が存在し、社会通念上相当として認められる場合でなければ許されないとしています。

 

 

 

 

 

参考

〇三菱樹脂事件(最高裁大法廷判決昭和48.12.12 民集27巻11号) 
〇神戸弘陵学園事件(最三小判平2.6.5  民集44巻4号)

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