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個別Q&A2-(2)賃金の引き下げ

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年9月9日更新
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賃金の引き下げ

質問

 社長から「来月から賃金を15%カットする」と突然告げられました。減額の理由について何も説明がなく納得できません。会社は一方的に賃金を減額できるのでしょうか。
 なお、当社は従業員10人未満の会社のため、就業規則はありません。

答え

 使用者が労働者の同意を得ず、一方的に賃金を減額することはできません。

解説

 使用者は、賃金などの労働条件を労働者の同意を得ることなく、一方的に不利益な内容に変更することはできません。
 賃金の減額など労働条件の不利益変更に対し、異議を述べずにいると、「黙示の合意」として承認したと受け止められる可能性もありますので、注意が必要です。

●労働条件の変更と労使の合意

    使用者は労働条件を変更する場合は、労働者から同意を得る必要があります(労働契約法第8条)。質問のように就業規則がない場合は、労働者の同意のない一方的な労働条件の不利益変更は無効となります。

●労働条件についての十分な説明

    使用者は労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするとされており(労働契約法第4条第1項)、労働条件の変更に当たっては、使用者は変更後の労働条件についての十分な説明と情報提供を行わなければなりません。 

●書面による確認

    労働条件の変更の際に、使用者が書面を交付することまでは求められていませんが、トラブル防止のために、できる限り書面の交付を求めましょう(労働契約法第4条第2項)。

●労働者の同意の有無

    実際にトラブルになった場合には、労働条件の不利益変更に対する労働者の同意があったといえるか否かが問題となります。「黙示の合意」でも合意があったと認められる場合がありますが、多くの裁判例は、労働者が会社に対し弱い立場に置かれやすいことを考慮し、労働者が変更内容を十分に理解したうえで自由な意思に基づいて同意したといえるかという観点から、合意の認定を慎重かつ厳格に行っています。

参考

○北海道国際航空事件(最一小判平成15.12.18 労判866号)

 

 

 

 
 

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