ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 労働委員会事務局 > 集団Q&A5-(6)便宜供与と支配介入

集団Q&A5-(6)便宜供与と支配介入

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年5月25日更新
Q&Aのトップに戻る

 

便宜供与と支配介入

質問

 会社と労働協約を締結し、20年以上前から会社の会議室を組合事務所として利用してきました。ところが、前回の団体交渉が紛糾した際、社長から「今後は会社の会議室を組合事務所として利用することは認めない」との発言があり、その後、会議室を組合事務所として利用させる労働協約の更新はしないこと及び労働協約の終期までに会議室から退去するよう求める旨の通知がありました。
 このような会社施設利用の一方的な中止は認められるのでしょうか。

答え

 会社が組合の運営に対する干渉や組合の弱体化を目的として施設利用等の便宜供与を一方的に中止することは、支配介入として不当労働行為に該当し禁止されています。

解説

●便宜供与と支配介入

 労働組合法第7条第3号では、使用者が労働組合の結成や運営に支配介入することや労働組合に対し経費援助することを支配介入の不当労働行為として禁止していますが、労働組合の自主性を失わせるおそれのない、労働時間内における有給での協議や交渉、福利厚生基金への補助、最小限の広さの事務所の供与(これらを「便宜供与」といいます)については、認めています。

●使用者の施設管理権

 使用者は、施設の利用等の便宜供与を組合に認めるかどうかについて、基本的に自由な裁量を有しており、労働組合としては便宜供与を当然に使用者に請求できるものではありません。
 判例では、便宜供与について、労使の自由な交渉を通じての労働協約あるいは労使慣行によって行われるべきものとしています。

●労働協約等の継続拒否と支配介入

 労働協約や労使慣行によって一定期間便宜供与が継続しており、使用者がその継続を一方的に中止する場合には、使用者は当該便宜供与を継続する場合の負担の程度、便宜供与を中止しなければならない業務上の必要性の有無やその程度などについて、労働組合側に説明、協議しなければなりません。さらに、廃止にあたっては、労働組合の了解を得たり、適当な猶予期間を置くなどの配慮をする必要があります。使用者がこれらの合理的理由なく一方的に労働協約等を廃止することは、労働組合に対する弱体化の意図が推認され、支配介入の不当労働行為となる可能性があります。

参考

〇日産自動車事件(最二小判昭和62.5.8 労判496号)
〇太陽自動車・北海道交通事件(東京地判平成17.8.29 労判902号)

 

 

 

 

 


ページの上部に戻る