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集団Q&A5-(7)複数組合併存と支配介入

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年5月28日更新
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複数組合併存と支配介入

質問

 会社に対し、年末一時金について団体交渉を申し入れましたが、会社から多数組合とすでに妥結しており、当組合の組合員に対しても妥結した内容で賞与を支給するので、団体交渉には応じないとの回答がありました。
 確かに我々は少数組合ではありますが、会社は団体交渉に応じなければならないのではないでしょうか。

答え

 会社は、いずれの組合とも誠実に団体交渉を行うべきことが義務付けられている(「中立保持義務」)ことから、多数組合と既に妥結している場合であっても少数組合との団体交渉に応じなければなりません。

解説

●使用者の中立保持義務

 会社内に複数の労働組合が併存する場合、いずれの組合も団結権、団体交渉権、団体行動権を有するので、使用者は全ての組合に対して公正に対応し、中立的な立場を保持する義務(中立保持義務)を負っています。
 判例でも、複数組合併存下にあっては、使用者は、すべての場面で各組合に対し、中立的態度を保持し、その団結権を平等に承認、尊重すべきものであり、各組合の性格、傾向や従来の運動路線の如何によって差別的な取扱いをすることは許されないとしています。
 中立保持義務に反する使用者の行為は、特定労働組合への不利益取扱いや支配介入(労組法第7条第1号、第3号)、または不誠実団交(同条第2号)として不当労働行為となります。

●複数組合併存と支配介入

 複数組合併存下においては、各組合の組織力、交渉力に応じた合理的、合目的的な対応をすることは中立保持義務に反するものではないとされています。たとえば、使用者が併存組合に対し、同時期に同一の労働条件を提示・交渉した結果、多数組合とは合意に達したが、少数組合とは主張の対立が大きいという場合に、使用者が多数組合との合意内容を譲歩の限度として少数組合に妥結を求めたことは、ただちに中立保持義務違反にはならないとした判例があります。

参考

〇日産自動車事件(最三小判昭和60.4.23 民集39巻3号)

 

 

 

 

 

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