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2018年2月定例会 追加代表質問 宮下雅志議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年6月18日更新

宮下雅志議員

議員

宮下雅志

所属会派
(質問日現在)

民進党・県民連合

定例会平成30年2月
質問等追加代表質問
質問日2月28日(水曜日)

46番(宮下雅志君)民進党・県民連合議員会の宮下雅志であります。通告に従って追加代表質問を行います。


 初めに、福島県総合計画及び復興計画についてであります。
 震災と原発事故によって甚大な被害を受けた本県は、必ず復興するという強い思いを持って、平成32年度を計画期間とする復興計画及び福島県総合計画ふくしま新生プランを策定し、知事を先頭に全庁一丸となって、その実現に向けて取り組んでまいりました。
 震災と原発事故から7年が経過しようとしている現在、計画期間はあと3年を残すのみとなり、この期間の中で計画に示された目指すべき姿を実現することになります。その意味で今後編成される予算案は非常に重要な意味を持つと言うことができます。
 ここで大切なことは、計画の進捗状況をしっかりと把握し、目指すべき姿と現状のギャップを認識し、そこから生じる課題の解決に果敢に挑戦していくことであり、単に復興を前進させるだけでなく、両計画で示した本県の目指す姿を期間内に確実に実現していく、結果を出していくという熱い思いを具体的な施策で示していくことであると考えます。
 そこで、総合計画及び復興計画の目標を確実に実現するため、どのように取り組んでいくのか、知事の考えをお示しください。
 2月補正予算は、いわゆる整理予算であり、一般的には確定した事業費などの減額補正を計上するものと理解しております。しかし、復興計画や総合計画の実現にとって重要な取り組みについては新年度予算と一体的に取り組む必要があります。予算の執行状況を精査し、当初の政策目的の達成度合いを確認し、次年度予算に反映させる、また緊急性の高い事業については可能な限り迅速に対応するため、新規事業や増額補正事業にも積極的に取り組むという強い姿勢が求められます。
 そこで、2月補正予算編成に当たっての県の考え方をお示しください。
 総合計画の目的を実現するためには、その目指すべき姿を部門別計画も含め具体的な数値目標として設定し、その実現に取り組む成果指標が重要になります。
 しかし、どのような数値目標を設定するかによっては思うような成果につながらないことも想定されます。成果指標は達成したが、政策目的の実現に至っていないという事態が起こる可能性もあり、部門別計画と総合計画の整合性が図られないことになります。
 この観点から、部門別計画の成果指標が総合計画の目指すべき姿を正確に示すよう、その質、精度を高める不断の見直し、精査が必要であると考えます。また、既に達成した指標の上方修正や、社会環境の変化や制度改正による状況の変化に対応した見直しにも柔軟に対応すべきです。
 そこで、部門別計画の指標について、総合計画との整合性をどのように図っていくのか、県の考えをお示しください。
 計画を迅速かつ着実に遂行し、求める成果を得るためには、組織体制が確実に機能することが必要です。本県では、フラットでフレキシブルな組織運営を目指し、平成15年度からF・F型行政組織を導入し、ことしで15年目を迎えます。部局横断的な行政課題への対応や迅速な意思決定など一定の成果が出ていることは認識していますが、一方で事務処理ミスの発生や事務手続の停滞が見受けられることから、組織内でのチェック機能や職員相互のサポート体制に課題があるのではないかと懸念しているところであります。
 特に震災以降は業務量が増大しており、計画期間も迫る中、復興をなし遂げるためには、こうした組織内のチェック体制やサポート体制を初めとするしっかりとした業務管理体制を構築し、職員同士の力を結集できるよう組織の総合力を高めていく必要があると考えます。
 そこで、業務を適切に執行するため、チェック体制の確保や業務管理の徹底が重要であると思いますが、県の考えをお示しください。
 次に、再生可能エネルギー先駆けの地の実現についてであります。
 本県は、原発事故の被災地、福島のイメージを払拭し、復興の姿を世界にアピールするために再生可能エネルギー先駆けの地を目指すことを復興理念の中心に据え、その具体的な姿の一つとして、2040年度までに県内需要電力相当分を再生可能エネルギーによって生み出すという方針が示されました。
 平成24年3月に改訂した福島県再生可能エネルギー推進ビジョンでは、年度ごとの導入目標を掲げ、積極的な導入拡大に取り組んでまいりました。平成28年度の導入実績は28.2%となっており、震災以降順調に伸びているものと評価できます。
 しかし一方で、系統接続保留問題やFITの買い取り価格の低下、バイオマス発電の輸入燃料に関し、県内港湾の受け入れ能力の不足など、今後の導入拡大に支障が生じることが懸念されます。
 そこで、再生可能エネルギーの導入拡大にどのように対応していくのか、県の考えをお示しください。
 平成28年9月に国が策定した福島新エネ社会構想に基づいて浪江町で世界最大級の水素製造実証事業が行われることになり、県も水素の利用拡大に向け、今年度から商用水素ステーションや燃料電池自動車への補助に取り組んでいます。これらの将来のエネルギーのあり方を見据えた先駆的な取り組みが一日も早く実用化されることを期待するものであります。
 また、この事業は国における再生可能エネルギー由来水素の利用拡大への先駆的プロジェクトとして位置づけられたことから、本県の再生可能エネルギー政策の一環として取り組まれることとなりました。
 しかし、水素エネルギーは蓄電技術としての性格も持つことから、さらに大きな潜在能力があり、その意味では再生可能エネルギーにとらわれない別の政策体系として位置づけるべきと考えます。そして、再エネ政策との連携により、より高度なエネルギー先進県を目指すことが可能となります。
 そこで、再生可能エネルギー由来の電気が水素を製造することの意義を含め、水素エネルギーを再生可能エネルギー導入施策にどのように位置づけ、活用していくのか、県の考えをお示しください。
 大量導入と並んで、先駆けの地の具体的な姿として示されたのが関連産業の育成・集積であります。浮体式洋上風力発電の運転開始や産業技術総合研究所の開所など、これまでの取り組みが形となってあらわれているほか、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州やフラウンホーファー研究機関との連携協定に基づく企業間交流が進んでおり、本県の目指すべき姿に向かって着実に前進しております。
 そして、この流れをさらに加速させることが重要であると同時に、先駆けの地となるためには、単なる企業誘致ではなく、県内の企業が育ち、地域に大きな経済効果が生まれるという成果につながることがさらに重要になってきます。
 そこで、再生可能エネルギー関連産業の育成・集積について、これまでの成果と今後の取り組みをお答えください。
 原発に頼らない社会を実現し、さらに再生可能エネルギーで必要な電力を賄うためには、エネルギーの分散化を図り、地域でつくったエネルギーを地域で消費するというエネルギーの地産地消の考え方が必要になります。そして、これを自治体などの単位で行うスマートコミュニティーは、先駆けの地にふさわしい、次の世代に残すべきエネルギーの仕組みであると考えます。
 本県では、福島新エネ社会構想に基づいて、浜通り地方五市町村でスマートコミュニティーの導入が進められておりますが、この取り組みが先行事例となり、県全体に拡大していくことを期待するものであります。しかし、残念ながらこれまでのスマートコミュニティーの取り組みは方向を模索する段階でとどまっており、本格的な取り組みにはなっていなかったと考えます。県は、この機会に本格的なエネルギーの地産地消につながる流れをつくるべきと考えます。
 そこで、県はスマートコミュニティーの普及にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 省エネルギーは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量削減のための取り組みとして位置づけられ、さまざまな事業が実施されております。これを二酸化炭素の排出量だけに焦点を当てれば、原発はすぐれたエネルギーということになり、再生可能エネルギー導入拡大の論点がずれてしまうおそれがあります。
 私は、省エネルギー推進の目的を使用電力量の削減という視点で捉え、再生可能エネルギー施策と一体となって、省エネルギーの普及拡大にこれまで以上に積極的に取り組む必要があると考えます。
 そこで、県は省エネルギーの推進にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 再エネ設備や省エネ設備の導入については、まず県みずからが率先して取り組むことが重要です。この姿勢が県全体に波及することによって、民間建築物を含め、その導入への意識が高まることになり、エネルギーの地産地消など、本県の目指すべき再生可能エネルギー施策の実現につながるものと確信しております。
 県では、今年度からエネルギー使用に関する目標値を定めた指針を策定し、再エネ・省エネ設備の導入推進の取り組みを実施していると聞いております。
 そこで、福島県再エネ・省エネ推進建築物整備指針に基づく県有建築物の整備状況についてお答えください。
 省エネ設備の代表的なものとしてLEDがあります。照明器具を消費電力が少なく寿命の長いLEDに切りかえる動きが加速化しており、今後一気に進むものと思われます。
 このような中、取り外した蛍光灯器具の中にはPCBを使用した安定器が含まれている可能性があります。PCBを使用した機器は、トランスやコンデンサー類が平成34年3月まで、安定器は平成35年3月までに使用をやめて、所有者がその責任において処分しなければなりません。所有者はPCBを使用している機器かどうかを確認し、費用を支払って処分することになり、負担を重く感じて放置するケースが出ることが懸念されます。まだ時間があるとはいえ、膨大な事務量になることが予想されることから、早急に対応する必要があると考えます。
 そこで、県はPCB廃棄物の処理を進めるためにどのように取り組んでいるのかお答えください。
 次に、全国に誇れる健康長寿県づくりの実現についてであります。
 復興計画や総合計画の中で実現への意思が強く示されたものの一つが全国に誇れる健康長寿県づくりであります。これは復興計画の基本理念の中で放射性物質による影響から長期にわたって県民の健康を守っていくという強い決意が示され、さらにその先の健康に関する復興の形として示されたものです。これを実現することは、本県への偏見をなくし、風評を払拭する大きな契機になるものと確信しております。
 県もこれまでさまざまな施策を実施してきましたが、全国に誇れる健康長寿の県が具体的に何を目指すのかが明確になっていなかったように感じております。復興計画の期間が迫る中、全国に誇れる健康長寿ふくしまの具体的な目標を定め、その成果に向かって取り組むことが重要と考えます。
 そこで、県は全国に誇れる健康長寿県の実現にどのような目標を掲げて取り組んでいくのかお答えください。
 健康づくりは、短期間でなし得るものではありません。長期間にわたる施策の積み上げが必要であり、その過程では、施策の有効性を確認し、課題を適切に分析し、評価し、新たな施策につなげていくという科学的なアプローチが必要になってきます。
 一方、県立医科大学健康増進センターは本県の予防、健康増進のシンクタンク的役割を担っており、科学的根拠に基づくデータの評価分析や効果的な健康増進対策の企画、保健医療活動を担う人材育成の支援などを主な業務として活動しています。私は、この県立医科大学健康増進センターとの連携を深め、さらなる活用を図っていくことが必要と考えます。
 そこで、県は県立医科大学健康増進センターと連携し、健康づくりをどのように推進していくのかお答えください。
 次に、農業の再生についてであります。
 農業従事者の高齢化が深刻化する中、農業の再生において最も重要な課題の一つが新規就農者の育成・確保であります。本県では、新規就農者が3年連続して200人を超えており、法人等への雇用による就農も増加の傾向にあります。しかし、雇用による新規就農者の中には理想と現実のギャップから定着に至らないケースも見受けられます。
 一方、本県では農地の集積による規模拡大や施設園芸などで法人経営が増加するなど、大規模経営農家や農業法人において雇用により意欲ある若い担い手を確保し、経営の安定を図っていくことが重要になっております。しかし、働き手が不足していると感じている農家でもよい人材が探せないことや人件費の負担などから、雇用に消極的なところも多く見受けられます。
 このような状況の中で、農業法人等への新規就農者を確保していくためには、農業研修などにより就農希望者と農業法人等がお互いを知る機会をつくることが重要であると考えます。
 そこで、県は農業法人等への新規就農にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 農業人材の育成にとって重要な位置を占めているのが農業高校であります。農業高校では、農業の担い手育成と地域産業の発展のための人材育成に努めており、農業教育に寄せる期待は大きく、その使命と役割はますます重要になってきております。
 各校では、生徒の興味、関心を高め、より高い知識と技術を習得させるために工夫を凝らした農業実習指導を行っており、九月議会の総括審査会において、県教育委員会から農業高校における実習の収益について、生徒の意欲を高めるため、どのような仕組みが工夫できるか検討する旨の答弁をいただきました。
 農業高校の活性化を図るためには、実習の成果が目に見えるなど、生徒の意欲向上につながることが重要であり、それが将来の農業人材の確保に結びつくものと考えます。
 そこで、県立農業高等学校における実習の収益について、生徒の意欲向上にどのようにつなげていくのか、県教育委員会の考えをお示しください。
 原発事故の風評被害により、本県農産物の価格が低迷しており、農業を再生していくためには農業所得を向上させる取り組みがますます重要となっております。
 また、本県農業の持続的発展のためにも、生産性の向上や生産コスト、労働力不足などの課題に対応する新たな技術を導入し、農家所得を確保していくことが必要であります。
 県は今年度からふくしまアグリイノベーション実証事業を創設し、水稲の大規模農家の育成に向けて、ICT等を活用した革新技術の実証に取り組んでいますが、こうした技術こそ実証事業で終わらせることなく、所得向上という成果につながるよう積極的に農家への導入を進めていくことが極めて重要であると考えます。
 そこで、県は水稲の大規模経営に向けた革新技術の普及にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 また、県は野菜や果樹、花などの品種開発に取り組み、オリジナル品種として育成し、本県の園芸振興に取り組んでおります。品種開発はそれ自体が重要な取り組みですが、さらに重要なのはこの開発した品種が実際に農家の所得向上につながることであります。したがって、その品質を確保するための栽培技術の指導や採算性に関する試算など、現実の成果につながる取り組みもあわせて実施していくことが必要であると考えます。
 品種開発の目的は、オリジナル品種を単にふやすことではなく、園芸農家の所得向上であり、その結果が本県の園芸振興につながっていくことになります。
 そこで、県は本県オリジナル品種を活用した園芸振興にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 次に、会津地域の振興対策についてであります。
 会津地域は、震災と原発事故による直接的な被害はそれほど受けませんでしたが、その後の風評被害にいまだに悩まされております。基幹産業である農業と観光への影響が大きく、地域全体が沈み込んでいるように感じます。
 「会津は賠償も厳しく、復興事業の恩恵も少ない。復興は着実に前進しているという報道に触れるたびに会津が取り残されていくような気持ちになる」、会津にはこのように感じている方々が少なからずおられます。
 このような状況は統計数値にもあらわれており、平成26年度の市町村民経済計算によると、県全体では震災からの復旧・復興を背景に経済成長率が2.9%のプラスとなっていますが、地域別で見ると、会津と南会津だけがそれぞれ1.2%、4%のマイナス成長となっています。
 また、1人当たりの市町村民所得は、県平均を100とした場合、会津が87.4、南会津が81.1と、他の地域との格差が生じております。さらに、人口減少率、高齢化率も他の地域を上回っており、会津全体の活力が相当に低下していることを示しております。
 県は均衡ある県土の発展を県政運営の柱に据えて取り組んでおりますが、このままではその均衡が大きく崩れていくことになり、早急な対応が必要となっております。
 そこで、均衡ある県土の発展にどのように取り組んでいくのか、知事の考えをお示しください。
 会津の中小企業は、厳しい経営環境の中で懸命に頑張っております。また、雇用の受け皿として地域経済を支えており、ここが破綻すれば地域の活力はさらに低下することになります。私は、これらの中小企業を一定の要件のもとで守り抜くという強い姿勢が必要であると考えます。
 県はこれまでも製品開発や販路拡大などの支援策を行ってきましたが、成果が出るまでに時間がかかることから、並行して即効性のある金融支援策を拡充する必要があると考えます。やる気があり、営業利益がプラスの企業ならば、金融支援策で守ることができることから、新規融資とあわせた借入金返済負担の軽減に向けた取り組みが重要になります。また、金融支援と並行して、企業の再建に向けた相談などの経営支援もあわせて行うことが必要であると考えます。
 そこで、県は中小企業への金融支援にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 会津地域は、豊かな自然を背景として、農業が重要な産業である一方、冬期間は日照量が少ないことや降雪など、農業経営を行っていく上では厳しい環境にあります。そのため、冬期間は他産業に従事せざるを得ず、本県は農業が基幹産業であることを踏まえれば、積雪の多い会津地域においても年間を通じて農業を営むことができ、会津の農業が魅力的で活力ある産業として将来にわたり持続的に発展していくよう取り組みを強化する必要があると考えます。
 そこで、県は積雪地帯における農業経営の安定化に向けどのように支援していくのかお答えください。
 福井県では、今月の3日から平年の6倍の130センチメートルを超える豪雪に見舞われました。2月6日には、福井県内の国道八号線で約1,500台の立ち往生車両が発生し、同日自衛隊に災害派遣を要請しました。今回このように大規模なトラブルに発展したのは、降雪量もさることながら、ここ数年雪が少なかったために対応に油断があったのではないかという報道がされております。
 また、国道364号線では対応の過程での関係機関の連携が不十分だったことでとうとい命が失われてしまいました。心から御冥福をお祈りいたします。
 近年は何があってもおかしくない気象状況であり、過去にスタック車両によるトラブルを経験している本県は今回の福井県の事案を教訓として万全の対策がとれるよう体制の整備等に取り組むべきと考えます。
 そこで、県は雪による車両の立ち往生対策にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 この冬は全国的に12月、1月の平均気温が平年に比べて低い状況であり、2月も引き続き低温が続いております。県内でも会津地域は他地域に比べ特に気温が低い傾向にあることから、異常低温によって地盤の中に霜柱が発生することにより、地面が隆起し、道路舗装面にひび割れが発生する、いわゆる凍上災害が想定されます。厳しい財政状況にある会津地域の自治体にとっては大きな負担となることから、県による対応が必要と考えます。
 そこで、県は低温により被害を受けた道路施設の復旧にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 次に、教員の指導力向上対策についてであります。
 児童生徒の学力向上への取り組みが成果につながるためには、子供たちが教員を信頼し、コミュニケーションが成り立つ関係を築くことが重要です。信頼関係が築かれ、心と心の触れ合う教育が行われれば、いじめや不登校の未然防止につながるばかりでなく、学習意欲の喚起にもつながると考えます。
 しかし、現実には子供とよりよい関係を築くことに苦慮している教員がいることも聞いております。このような教員に対しては、その教員の個別的な取り組みに任せるのではなく、組織として教員の資質の向上に取り組み、研修やカウンセリングなどを活用して、子供に信頼される教員を育てていくことが重要であると考えます。
 そこで、県教育委員会は児童生徒と心が通い合う教育の実現に向けどのように取り組んでいくのかお答えください。
 私は、かねてより学力向上対策や生きる力を育む教育の議論の中で、教育において最も重要な視点の一つがみずから学び、みずから考える教育であり、教員の指導力もこの視点に立って養成すべきことを主張してまいりました。
 先日文部科学省から高等学校学習指導要領の改訂案が公表され、高等学校においてもみずから学び、みずから考える視点を重視した教育が推進されることになりました。生徒が最後まで自分で考え、自分なりの答えを出す力が身につけば、学習意欲が高まり、学力向上につながると同時に、生きる力の育成に資するものと考えます。
 先行する小中学校では、研修などを通して教員の意識改革と指導力向上を図り、児童生徒が主体的に学べる授業の工夫に取り組んでいると聞いております。私は、この小中学校の取り組みの成果を今後行われる高等学校の学びにつなげていくことが重要であると考えます。
 そこで、県教育委員会は県立高等学校においてみずから学びみずから考える視点を重視した授業の充実にどのように取り組んでいるのかお答えください。
 今月9日に公表された教職員多忙化解消アクションプランにおいて、県教育委員会は教員の時間外勤務時間の最終目標値を示し、2017年比で30%削減することとしました。現実の対応としては、労働時間を短縮することですが、多忙化に至った要因を改めなければ、仕事場が自宅に移っただけということになってしまいます。
 教員の多忙化が問題とされたのは、忙し過ぎて子供と向き合う時間がとれないことから、本来果たすべき役割やアクティブ・ラーニングなどの教育環境の変化の中で新たに担うべき役割を果たすことができないのではないかという問題意識からであります。多忙化解消を教員の質の向上につなげること、さらには本県の教育の質の向上につなげることが重要であると考えます。
 そこで、県教育委員会は教員の多忙化を解消することにより教育の質の向上にどのようにつなげていくのかお答えください。
 県教育委員会は、昨年三月に懲戒処分及び処分公表の基準を改正し、不祥事に対して厳しく臨む姿勢を示し、本年度は懲戒処分件数が半減しております。不祥事根絶に向けた取り組みは教育への信頼回復に不可欠ですが、一方では教員のモチベーションを高める取り組みも重要であると考えます。
 先日24名の優秀教職員の表彰がありました。対象となった取り組みは、問題を映像化して考えさせるデジタル教科書の活用や原発事故からの農業復興を見据えた養蜂技術の開発などで、教員のモチベーションの高さを感じさせる、すぐれた教育実践への表彰でした。
 私は、教育への信頼をより高めるためには、マイナス部分をなくすだけでなく、優秀教職員のようなプラスの部分を伸ばすことによって教育の質の向上を図ることが不可欠であると考えます。
 そこで、県教育委員会は優秀な教員のさらなる意欲向上にどのように取り組んでいくのかお答えください。
 次に、犯罪被害者支援についてであります。
 県内の治安情勢を見ると、刑法犯認知件数は年々減少し続けており、昨年は戦後最少を更新するなど良好な状態が続いている一方で、いまだに殺人や性犯罪など凶悪な事件も発生しております。
 こうした事件の被害者は、何ら落ち度がないのに一方的に犯罪によって心身が傷つけられてしまいます。不幸にも犯罪の被害に遭われた方の中には、心身が深く傷つき、犯人が逮捕された後も苦しんでいる方が少なくありません。犯罪は終わっても、被害は終わらない、これが現実です。こうした被害者を救済するために、警察を初めとするさまざまな機関が連携し、被害者支援に取り組む必要があると考えます。
 県警察では、性犯罪被害者などを支援する取り組みとして平成25年4月から性暴力等被害救済協力機関、通称SACRAふくしまを運用しておりますが、特に性犯罪については被害に苦しむ方々のために今後も支援体制の充実が必要であると考えます。
 そこで、性犯罪被害者支援体制の構築に向けた県警察の取り組みについてお答えください。
 また、警察は最も犯罪被害者と接する機会が多いことから、犯人検挙のための捜査を行うのはもちろんですが、犯罪に遭われた方々を積極的に支援することも求められる重要な役割の一つと考えます。
 そこで、県警察における犯罪被害者支援の取り組み状況についてお答えください。
 以上をもちまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。


議長(吉田栄光君)執行部の答弁を求めます。


知事(内堀雅雄君)宮下議員の御質問にお答えいたします。


 総合計画及び復興計画についてであります。
 震災から間もなく7年を迎える中、避難指示の解除が大きく進むなど、復興への明るい光が増す一方で、被災者の生活再建や廃炉・汚染水対策など、いまださまざまな課題を抱えております。また、本県では人口減少が依然として続いており、地方創生、人口減少対策は喫緊の課題であります。
 そのため、総合計画及び復興計画に基づき、復興と地方創生を着実に進めるため、毎年度数値目標の達成状況等を踏まえ、施策の効果検証を行うPDCAサイクルにより、実効性の高い施策の構築に努めているところであります。
 新年度は、こうしたプロセスを踏まえ、復興・創生の流れをより確実なものとし、次のステージへ飛躍するための基礎固めの1年となるよう、結婚、出産、子育て支援のさらなる充実や健康指標の改善への取り組み、若者の定着・還流、移住・定住の促進に向けた取り組みなどをしっかりと進めてまいります。
 引き続き新生ふくしまの実現に向け、一つ一つの課題に対し果敢に挑戦を続けてまいります。
 次に、均衡ある県土の発展についてであります。
 本県では、浜・中・会津それぞれの気候風土、伝統文化、歴史等の特色を生かした産業振興や地域づくりが進められ、魅力ある福島県が形づくられてまいりました。
 この多彩な魅力、強みを土台として、ふくしま創生総合戦略の仕事づくりや新しい人の流れづくりなどを進めることが重要であり、各地域の特性を踏まえながら、商工業や農林水産業の振興、雇用対策、過疎・中山間地域の地域力向上などに取り組むとともに、会津の観光資源と鉄道を結ぶ二次交通強化などの地域公共交通の充実、教育旅行やインバウンドの促進など交流人口の一層の拡大を進めてまいります。
 そして、今後の発展につながる福島の新たな強みが復興への挑戦、攻めの取り組みであります。
 福島イノベーション・コースト構想や福島新エネ社会構想の具体化などにより、その効果を全県に波及させるとともに、地域に根差した力強い産業づくりに向けて、会津大学先端ICTラボ等の各拠点と連携した新たな産業の育成・集積、県産品のブランド力やパッケージデザインの強化等を進めてまいります。
 浜・中・会津固有の多様な魅力と今の福島が持つ新たな強み、可能性をかけ合わせ、全ての地域が輝く新生ふくしまの実現に積極的に取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。


総務部長(伊藤泰夫君)お答えいたします。


 2月補正予算につきましては、除染対策事業など年間所要見込み額の確定等に伴う補正のほか、県民生活の安全・安心の確保に向けて、原子力災害発生時における住民の円滑な避難に向けた調査や除雪事業、防災・減災対策に資する公共事業など緊急に措置すべき経費について計上したところであり、新年度予算とあわせ、切れ目なく事業の進捗を図ってまいります。
 次に、業務の適切な執行につきましては、複数職員による確認、点検や課題、情報の共有など組織的なチェック体制を確保するとともに、管理職員による業務の進行管理の徹底や業務量の変動に応じた職員の再配置などに取り組んできたところであります。
 今後とも不断に業務執行体制や執行方法等を点検するとともに、職員間のコミュニケーションをより一層密にしながら効果的で効率的な組織運営に努めてまいります。


企画調整部長(櫻井泰典君)お答えいたします。


 部門別計画の指標につきましては、各分野における成果を的確にはかる必要があるとともに、総合計画の理念を共有すべきものであります。
 このため、引き続き指標の適切な設定と取り組みの達成状況や社会経済情勢の変化等を踏まえた必要な見直しを行い、あわせて総合計画審議会において審議し、総合計画に反映するなど、総合計画との整合性を図ってまいります。
 次に、再生可能エネルギーにつきましては、太陽光発電を中心に設備容量が増加しており、当面の2020年度の目標に向けて、阿武隈地域・沿岸部における送電網の増強や事業者が接続費用を共同で負担する仕組みなども活用しながら、太陽光、風力、小水力、バイオマス等、地域特性を生かした再生可能エネルギーのさらなる導入拡大に積極的に取り組んでまいります。
 次に、水素エネルギーにつきましては、利用時の環境負荷が低い特性を有するとともに、再生可能エネルギーの導入拡大や電力系統の負荷軽減の観点からもますます重要になるものと考えております。
 引き続き福島新エネ社会構想に基づく実証事業に国等と連携して取り組むとともに、水素活用による再生可能エネルギーの地産地消、関連産業の育成・集積、さらには地域活性化につなげてまいる考えであります。
 次に、スマートコミュニティーの普及につきましては、エネルギーの地産地消や非常時の電源確保、地域活性化の観点から重要と考えております。
 これまで県内各地の自治体等が取り組む事業を支援してきており、今後は新たに市街地におけるモデル創出の調査検討に着手するなど、引き続き国や市町村等と連携し、積極的に普及拡大に取り組んでまいります。


生活環境部長(尾形淳一君)お答えいたします。


 省エネルギーの推進につきましては、住民や事業所と一体となった地域ぐるみの取り組みが求められることから、新年度は新たに節電及び節水の実践、廃棄物の発生抑制等の身近な省エネ対策や温室効果ガス排出量の削減目標等の指標を盛り込んだ省エネ計画の策定に取り組む市町村を支援するとともに、中小企業への省エネ設備導入に対する支援を拡充するなど、県民総参加による取り組みを積極的に推進してまいります。
 次に、PCB廃棄物につきましては、法令等に定められた期限内での処理完了に向け、各地方振興局に専任の職員を配置し、PCB廃棄物を保管する事業者やPCB含有製品を使用している事業者に対して立入検査や早期処理の指導を行っております。
 新年度は、専任職員を増員し、立入検査等の体制をさらに強化するとともに、処理期限や国の助成制度等の周知を図り、確実かつ適正に処理されるようしっかり取り組んでまいります。


保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。


 全国に誇れる健康長寿県の実現に向けた目標につきましては、平成34年度までに健康寿命を2歳延伸することとしております。
 このため、本県の健康課題である生活習慣病の予防、改善を目指し、食、運動、社会参加を3本の柱とし、学校や職域、地域で連携しながら各年代に応じた取り組みを進めております。
 新年度は、健康意識の一層の浸透を図るとともに、これらの取り組みを充実、深化させ、積極的に健康づくりを推進してまいります。
 次に、県立医科大学健康増進センターと連携した健康づくりにつきましては、市町村別にお達者度を算出し、健康課題を見える化するとともに、健康データの分析結果に基づき、それぞれの市町村が効果的な保健活動を実施できるよう支援しているところです。
 今後は、急性心筋梗塞及び脳卒中の発症状況を調査、分析し、健康状態と発症の関係をより明確にして効果的な発症予防対策に生かすなど、県民の健康指標改善を目指してまいります。


商工労働部長(飯塚俊二君)お答えいたします。


 再生可能エネルギー関連産業につきましては、これまで専門のコーディネート機関を設置し、企業ネットワークの構築やビジネスマッチング、技術開発への助成などを展開してまいりました。
 この結果、風車用のタワーや太陽光発電のメンテナンスシステム等が製品化されたほか、企業立地補助金の活用により、24の企業が工場を新増設し、370名を超える雇用が創出されるなど、着実に成果があらわれており、今後とも福島再生可能エネルギー研究所と連携を強化しながら関連産業の育成・集積にしっかりと取り組んでまいります。
 次に、中小企業への金融支援につきましては、これまでふくしま復興特別資金などの長期、低利な制度資金や保証料の補助などを通して事業者の負担の軽減を図ってきたほか、東日本大震災事業者再生支援機構等と連携し、二重債務の債権買い取り等の支援を行ってまいりました。
 今後とも制度資金の十分な融資枠の確保やニーズに応じた見直しを行うとともに、今般の法改正等により支援決定期間が延長された二重債務については、金融機関や商工団体等と連携し、制度の利用を促すなど、県内中小企業の金融支援に積極的に取り組んでまいります。


農林水産部長(佐竹 浩君)お答えいたします。


 農業法人等への新規就農につきましては、新規就農者の約四割を占めており、本県農業の担い手として期待されております。
 そのため、人材派遣会社を活用した農業法人等へのお試し就農による技術習得や適性確認、農業法人等が実施する就農者研修への助成、農業会議が行う無料職業紹介所の支援等により、農業法人等への新規就農に積極的に取り組んでまいります。
 次に、水稲の大規模経営につきましては、郡山市、南相馬市、猪苗代町に実証圃を設置し、リモートセンシングによる肥料散布、密苗、遠隔計測の水位センサーなど、省力化技術等の効果を確認したところです。
 新年度からは、圃場一枚ごとの生育状況、収量、品質のデータ化、複数の品種を組み合わせた生産管理の改善など、実証技術の成果を農家の所得向上につなげてまいります。
 次に、本県オリジナル品種につきましては、アスパラガスの「ふくきたる」、リンゴの「べにこはく」など、収量性や品質にすぐれた27品種を育成してまいりました。
 引き続き品種開発を進めながら、品種リレーによる出荷期間の拡大、安定生産に向けた技術支援、食味等の魅力発信により、産地の競争力強化に取り組んでまいります。
 次に、積雪地帯における農業経営の安定化につきましては、周年生産を可能とするビジネスモデルを構築していくことが重要であります。
 そのため、木質燃料を活用したシイタケ栽培の導入、南郷トマトやエゴマなどを活用し、食品事業者と連携した新商品の開発など、冬場の収益を確保する農業経営の確立にしっかりと取り組んでまいります。


土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。


 県有建築物の整備につきましては、全国に先駆けて指針で定めた数値目標の達成に向け、LED照明器具や太陽光発電設備などの導入を進めることとしており、現在対象となる32施設について設計を進め、新年度から順次工事に着手する予定であります。
 今後ともエネルギー消費量の少ない建築物の整備に積極的に取り組んでまいります。
 次に、雪による車両の立ち往生対策につきましては、道路利用者の安全・安心を最優先に気象情報を速やかに把握することで除雪における初動態勢を強化しており、今後も迅速かつ効率的な除雪に努めるとともに、除雪能力を超える集中的な大雪の際には、現場の状況を的確に把握しながら、自衛隊への迅速な派遣要請も可能となるよう情報連絡体制の充実に一層努めてまいります。
 次に、低温により被害を受けた道路施設の復旧につきましては、冬期の異常な低温が原因で舗装等が壊れた場合に国庫負担法の対象となる災害復旧事業を活用し、実施した実績があります。
 今後は、災害復旧事業の採択の取り扱いについて国の動向を注視するとともに、舗装等の変状を把握しながら対応について検討してまいります。


教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。


 農業高等学校における実習の収益につきましては、学校や生徒の努力の成果であり、これを意欲の向上につなげることは教育的にも効果があると考えております。
 このため、新年度においては農業実習の歳出予算の一部を生産物売り払い収入の実績に応じて各校に配分する仕組みを導入することにより、生徒が実習の成果を実感し、学習意欲の向上につながるよう取り組んでまいります。
 次に、心が通い合う教育の実現につきましては、今年度県独自に策定した教員の資質向上に関する指標の第一に児童生徒に対する教育的愛情や人権意識、社会人として必要なコミュニケーション能力などを教員の最も大切な素養として位置づけたところであります。
 新年度からは、この指標に基づき、経験年数に応じたスキルアップを図るなど、児童生徒と心が通い合う教育の実現に向け取り組んでまいります。
 次に、みずから学び、みずから考える授業につきましては、生徒主体の課題探求型の学習を推進することが重要であると考えております。
 このため、全ての県立高等学校において地域の課題を取り上げるなどして生徒の興味、関心を引き出し、みずから問いを見つけて討論や発表を行う学習に取り組んでおります。
 今後とも、ふたば未来学園高等学校における実践の成果の共有などを通して、高い志を持って主体的に考える生徒を育成できるよう授業の充実に努めてまいります。
 次に、教員の多忙化解消につきましては、自己研さんする時間や子供と向き合う時間の確保につながることから、このたびアクションプランを定め、関係団体と連携して取り組むこととしたところであります。
 これにより、現在推進している課題探求型の授業等においても、児童生徒一人一人の実態を踏まえ、十分な準備をして臨めるようにするなど、教育の質の向上につなげてまいります。
 次に、教員の意欲向上につきましては、これまで優秀教職員表彰制度により士気の高揚と教育活動の活性化を図ってきたところであります。
 新年度においては、表彰にとどまらず、受賞者が関心を持つ分野についてシンポジウム等への参加や先進県への視察等ができる制度を新たに開始することとし、教員が表彰を契機としてさらに意欲的に教育実践に取り組むことにより、教育の質の向上につながるよう努めてまいります。


警察本部長(松本裕之君)お答えいたします。


 性犯罪被害者支援につきましては、県産婦人科医会などと協定を締結して運用するSACRAふくしまにおいて、専用相談電話で受理した相談に応じてカウンセリングや面接、被害者の診察時の付き添い支援などを行っております。
 SACRAふくしまでは、昨年さらに福島県と福島県教育委員会が加わり、より充実した支援を始めたところであります。
 今後とも関係機関との緊密な連携を維持しながら、性暴力の被害に苦しむ方々への支援を一層推進してまいります。
 次に、犯罪被害者支援の取り組み状況につきましては、被害者やその家族の精神的被害が大きいと認められる事件、事故発生後、各警察署で指定している被害者支援要員が刑事手続の説明や病院への付き添い、公費負担制度を初めとする各種制度の説明など必要な支援を行い、さらに継続的な支援としてカウンセリングや捜査情報の提供を行っております。
 昨年中は、殺人、性犯罪、交通事故などの被害者等に対し必要な支援を実施したところであります。
 今後とも犯罪被害者等のニーズを踏まえながら、犯罪被害者支援に関する各種活動を一層推進してまいります。


議長(吉田栄光君)これをもって、宮下雅志君の質問を終わります。

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