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2018年2月定例会 一般質問 遊佐久男議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年6月18日更新

遊佐久男 議員

議員遊佐久男
所属会派
(質問日現在)
自由民主党
定例会平成30年2月
質問等一般質問
質問日3月6日(火曜日)

18番(遊佐久男君)自由民主党議員会の遊佐久男です。


 東日本大震災、原発災害から間もなく7年が経過をしようとしています。復興と地域創生の事業進捗により、復興の歩みが実感できるようになってきました。きのう、避難者数が5万人を切り、49,528人になったとの発表がありましたが、いまだに多くの方々がふるさとを離れ避難生活を続けられており、知事が常々申されている言葉をおかりすれば、本県はまだ有事が続いている状況です。
 平成30年度は復興・創生期の折り返しの3年目であり、復興事業と地方創生に向けた事業を強力な推進力として、県民が一体となって事業の加速化を図らなければならない重要な時期であります。
 そのような視点から、通告に従い質問をさせていただきます。
 まず初めに、観光の推進についてであります。
 震災、原発災害からの復興に取り組む本県にあって、今なお引き続く風評の影響と風化への懸念は誰もが指摘をする大変重大な問題です。
 本県農林水産物は、厳しいモニタリング検査などにより安全性が確認されていても、国内であってもいまだに一部の消費者から受け入れられていないのが現状です。また、海外においても隣県産を含む農林水産物に輸入規制がかかっている国や地域があることは残念な限りです。
 また、大震災、原発災害から7年を経過しようとしている今、復興が進捗することや生活が平常化してくることに伴い、風化が進んでいることも事実です。
 被災地や被災県として、あるいは被災した方や被災県民としては、大震災や原発事故そのものの記憶の風化は考えられないことでありますが、事故によって得た教訓は日本国民の記憶から薄れさせてはいけないと、被災直後から多くの人が警鐘を鳴らしていました。
 また、被災県民として、震災当時に感じた当たり前のことへの感謝の気持ちを風化させてはいけないと話していた、中通りに避難してこられた方の話が忘れられません。
 県では平成28年度に地域の受け入れ団体を構成員とする研究会を立ち上げ、現状や課題等について議論を重ね、平成29年度からモニターツアーを実施するなど、マーケティングの視点に基づいたホープツーリズムを進めてきたものと認識しております。ツアーをきっかけとして、外の人とつながる。そしてつながった人たちからさらにその輪が大きくなっていくことで教訓も全国に広まっていく。それを繰り返すことで風化にも歯どめがかかるものと思います。
 そこで、ホープツーリズムをどのように推進していくのか、知事の考えをお尋ねします。
 次に、外国人観光客の誘客促進についてです。
 外国人観光客の誘客促進を目的とした福島空港と台湾を結ぶ連続チャーター便の運航が1月から、ベトナムとの連続チャーター便が2月から始まり、本県を起点として会津地方、茨城、東京、富士山などの観光地をめぐるツアーや猪苗代湖や裏磐梯、蔵王、山寺、角館、平泉などを回るツアーを現地の旅行会社が企画されていると聞いています。
 本年は、戊辰戦争から150年を迎え、県内でも関連する事業を企画している市町村や観光協会があるようであります。侍や武士道に関連する内容は外国人に人気であるとも聞いております。
 また、本県には美しい桜や花、おいしい果物に代表される食べ物、見て体験できる雪の景観やスキー場など多くの外国人に受け入れられる内容に加え、ドリフトの聖地と呼ばれるようなマニアにも喜んでいただけるオリジナルな素材が存在しています。福島に来て、見て、感動してもらえるものと確信をしています。これらの観光地や交流拠点を核として、隣県、特に南東北をめぐるツアーを企画してもらうことも可能と考えます。
 さらに、2020年の復興五輪で野球・ソフトボール競技の一部試合が福島市で開催されれば多くの外国人の誘客も期待されます。
 そこで、県は県北地域への外国人観光客の誘客にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 昨年9月28日に、県は平成28年度の教育旅行入り込み調査報告を発表しました。震災から6年経過した28年度は、復興の進捗とともに435,468人泊まで回復はしたものの震災前の約6割にとどまり、依然として厳しい状況にあるようです。
 一方で、埼玉県越谷市の中学校が震災後、福島県外でスキー教室を実施していましたが、二本松市内で再開されました。また、学校数で見ると震災前の8割程度まで回復し、明るい兆しが見えてきたようです。
 県は、ホープツーリズムや教育旅行関係者を対象としたモニターツアーの実施など回復策を行ってはいますが、教育旅行を受け入れてきた観光関連施設では、これらの施策のさらなる拡充を求める声もあります。
 そこで、県は教育旅行の回復に向けた地域との連携にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 次に、食の安全に関する取り組みについてです。
 2020年の復興五輪で、野球・ソフトボール競技の一部試合が本県で開催され、国内外から多くの来県者が見えられます。このような大規模イベントは、県産食品のすばらしさをPRする絶好の機会です。
 このような中、県は県産農産物の風評払拭のため、認証GAPの取得拡大による販売促進を図るなど、多くの取り組みを行っておりますが、県産加工食品についてもその安全性を向上させていくことが、風評の払拭につながるものと考えます。
 加工食品の安全性の向上については、国際的な食品衛生管理の手法であるHACCPの導入が不可欠であり、あわせて生産段階でのGAPと加工、製造段階でのHACCPが連携していくことが、さらなる加工食品の安全性向上につながるものと考えます。
 一方、HACCPについては、大規模食品製造施設における導入は進んでいるものの、中小規模の施設になると、難しそう、メリットがない、お金がかかるといったイメージから導入が進みにくい現状にあるようです。
 県は、平成29年度において地域連携HACCP導入実証事業により、小規模菓子製造施設をモデルとしたHACCP導入支援のための取り組みを実施しているところですが、県内には菓子製造施設以外にさまざまな中小規模の加工施設もあります。
 本県の食の安全・安心を確保し、県民がいまだに苦しむ風評を払拭するためには、このような中小規模の食品加工施設においてもHACCPによる衛生管理を速やかに導入していくことが重要と考えます。
 そこで、県は国際的な食品衛生管理手法、いわゆるHACCPを導入しようとする中小規模の食品加工施設をどのように支援していくのかお尋ねします。
 次に、自然災害に対する減災対策についてです。
 平成3年に発生した雲仙普賢岳の噴火で、大火砕流による死者、行方不明者が43名、平成26年の御嶽山の噴火では死者数58名、行方不明者5名の戦後最悪の事態でした。さらに、ことし1月23日には草津白根山が噴火し、死者1名、負傷者11名が出る火山災害が発生しました。亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
 このように、火山列島と言われる日本では、突然の水蒸気噴火などで登山者や観光客が被害者となる火山災害が発生しております。
 県内にも磐梯山、安達太良山、吾妻山の3つの火山がありますが、それぞれが豊かな自然とすばらしい景観を有し、多くの登山者や観光客が訪れる県内有数の観光地ともなっています。
 先月27日の3山合同の火山防災協議会で、吾妻山の噴火警戒レベルの引き上げと警戒範囲の一部拡大を決定し、気象庁の手続を経て、4月にも運用を開始するとの発表がありました。
 また、私の地元、二本松市でも火口周辺登山者や観光客を対象とした避難計画を県とともに策定していると聞いております。
 県は、市町村とともに、これらの山々を訪れる登山者や観光客の安全をしっかりと守り、安心して本県に足を運んでいただくよう取り組まなければならないと考えます。
 そこで、県は火山防災対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 近年、集中豪雨などによる水害が頻発しており、短時間で河川が増水したり、堤防が決壊したりして甚大な被害が発生する事例もふえてきています。
 平成27年5月の水防法改正を契機に、国土交通省では平成28年6月に阿武隈川の浸水想定区域が見直されました。市町村のホームページでは洪水ハザードマップが確認できますが、洪水被害を最小限にするためには築堤や遊水地の整備などハード整備とともに、平時より水害リスクを認識した上で、氾濫時の危険箇所や避難場所についての正確な情報を知っていただき、命を守る行動をとってもらうことが何より重要です。
 そこで、県は河川の氾濫が想定される区域の減災対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 次に、合併した市町村への支援についてです。
 各地で発生した災害や2020年東京五輪の影響で建設需要が高まり、公共工事の入札不調などにより、期限までに合併に伴う施設整備を終えられない市町村の要望を踏まえ、合併特例債の発行期限を5年間再延長することが議論されています。
 県内の合併市町村の建設計画の進捗は、東日本大震災により10年間延長されたことで順調に推移しているとの分析のようであり、計画どおりの事業完了による地域整備を期待するところです。
 私は、一昨年の2月定例会でも質問いたしましたが、合併市町村の速やかな一体化に資する県管理道路の整備を促進するとして、市町村合併支援道路整備事業に位置づけられました。また、これら合併支援道路整備事業の順調な進捗は大変重要であり、早期の工事完了を要望する地域の方々の声もいただいております。
 そこで、市町村合併支援道路整備事業の進捗状況と今後の見通しをお尋ねします。
 また、二本松市内の国道459号は、市内中心部と岩代地域内の東部を連絡する重要な道路です。
 そこで、国道459号西新殿工区の整備状況と今後の見通しをお尋ねします。
 次に、本県オリジナル品種の開発についてです。
 本県農産物は、園芸産品の生産額を中心として徐々に回復基調にはあるものの、全体としては原発災害の風評被害が続いており、農業者の生産意欲や産地としての活力も震災前に比較すると低迷しているのが現状です。特に誇れる本県産農産物の中で適切な評価を受けているものは、ごくわずかであります。
 本県農業の復興とさらなる加速化のためには、風評を払拭し、全国に誇れるブランド力を持った本県オリジナル品種による農産物の供給により、産地としての活力を強化し、市場評価の回復を図ることが必要と考えます。
 そこで、県は本県オリジナル品種の開発にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 2月16日、東京都中央卸売市場食肉市場で第53回肉用牛枝肉共励会が開催され、二本松市岳地区の上野広行さんが最優秀賞の農林水産大臣賞に輝きました。昨年の第52回共励会では大玉村の鈴木さんが最優秀賞をとっていますから、福島県が二連覇達成です。鈴木さんは、昨年の第19回全農肉牛枝肉共励会でも名誉賞をとっていますし、他の県内農家も上位に入っていますから、福島県の肉用牛肥育技術のレベルは高まってきています。
 また、2月19日の農業新聞には、注目する主な銘柄に宮崎牛や神戸牛と並んで福島牛が挙げられております。
 昨年9月に宮城県で開催された第11回全国和牛能力共進会において、本県からは8つの部門に出品し、5部門で優等賞を受賞するというこれまでにない優秀な成績をおさめました。
 特に枝肉成績を競う肉用牛の部門では、本県基幹種雄牛「高百合」の産子群で出品した第7区で全国第5位、同じく基幹種雄牛候補の若牛「勝忠安福」の産子群で出品した第8区でも第6位に入賞するなど、東日本で一番の成績をおさめ、全国に本県の復興が着実に進んでいることをアピールしました。
 この機会を生かし、続けて本県の復興を加速化していくためには、次回の鹿児島全共において、本県の種雄牛でさらなる躍進を目指す必要があると考えます。
 そこで、県は種雄牛造成を中心とした肉用牛改良にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 次に、小中学校における学力向上対策についてです。
 文部科学省は、新学習指導要領の2020年度全面実施による小学3年生からの英語教育の移行措置として、英語に関する授業時間が新設、増加となることから、外国語指導助手が一人で授業を行うことができる制度を活用するとしています。そして、新学習指導要領実施の2020年度までに小学校の英語専科教員の数を大幅にふやすと聞き及んでおります。
 特に新学習指導要領では、小学校3年生から4年生には英語の発声やリズムなどになれ親しみ、日本語との違いを知ったり、言葉のおもしろさや豊かさに気づかせたりすることに重点が置かれており、英語を母国語とする外国語指導助手の最適の分野であると考えます。
 そこで、公立小中学校における英語教育を充実させるため、外国語指導助手を効果的に活用すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねします。
 次に、中学校における部活動についてです。
 先日ある中学生の保護者から、部活動に関する話を伺う機会がありました。子供が所属する運動部の競技力を高めたいと思う保護者が大会参加や遠征を伴う練習活動を熱心に支援する余り、その運動部の活動についていけない生徒や学力向上を阻害しているのではないかといった不安を抱いた保護者がいるということでありました。
 スポーツ庁では、長時間の運動がけがのリスクを高めるというアメリカの臨床スポーツ医学会提言などスポーツ医学の研究を踏まえ、ガイドラインをまとめました。
 そこで、公立中学校における運動部活動の休養日等のあり方について、県教育委員会の考えをお尋ねします。
 一方で、競技力の低下を心配する話も伺いました。文科省のホームページで運動部活動の顧問のうち、保健体育以外の教員で担当している部活動の競技経験がない教諭が中学校で約四六%あると発表されていました。部活動の質的な向上を図る上で、正しい理解に基づく技術指導や生徒の能力に応じた適切な練習法の導入、想定される事故、けがの未然防止は重要です。
 また、部活動指導に係る時間を軽減したり、教材研究や生徒との面談等の時間を確保したり、経験のない競技などの指導による心理的負担の軽減を図ることは、働き方改革の視点からも重要です。
 そこで、県教育委員会は公立中学校での運動部における部活動指導員の導入に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねし、質問を終わります。
 御清聴まことにありがとうございました。


副議長(柳沼純子君)執行部の答弁を求めます。


知事(内堀雅雄君)遊佐議員の御質問にお答えいたします。


 ホープツーリズムについてであります。
 東日本大震災と原発事故による前例のない困難な状況の中でも、復興に向け挑戦し続ける福島の人々と触れ合い、学び、そして自分自身を成長させる旅、ホープツーリズムに共感する輪が着実に広がっております。昨年度モニターツアーに参加した学校では、生徒たちの成長に感銘を受け、今年度は自発的に福島を訪問していただきました。
 また、先ごろ東京で開いたフォーラムでは、生徒たちが「現場に実際に足を運んで、五感で勉強して広めることの大切さを実感した」と語ってくれました。ありのままの福島を全身で感じた生徒たちの成長は、震災の教訓を次の世代に伝えることの大切さに気づかせてくれるとともに、県民に復興へ向け前進する力を与えてくれます。
 このため、モニターツアーに参加した教員や生徒たちの声を踏まえ、コンテンツの熟度を高め、教育旅行キャラバン等でホープツーリズムの実施を働きかけていくとともに、東京オリンピック・パラリンピックを見据え、海外のメディア関係者を新たに対象とするなど、国内外の人々が注目する世界で唯一のホープツーリズムの推進に積極的に取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。


危機管理部長(小野和彦君)お答えいたします。


 火山防災対策につきましては、県内の3火山について国や関係市町村と協力し、専門家の意見を踏まえて、火口周辺の避難計画を3月末を目途に策定しているところであります。
 今後は、火山ごとの火山防災協議会のもとにワーキンググループを設置して、利用者の安全対策について、ハード、ソフトの両面から具体策を検討し、着手可能なものから速やかに取り組んでまいる考えであります。


保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。

 HACCPの導入支援につきましては、現在小規模の菓子製造施設をモデルに、導入への課題や手法の検討を進めており、今年度中に手引を作成するとともに、研修会を開催することとしております。
 新年度は、飲食店や総菜製造施設等さまざまな業種ごとの手引を作成するほか、業種別研修会の開催や保健所の食品衛生監視員による個別の指導助言等各種の取り組みを強化し、HACCPの導入を支援してまいります。


農林水産部長(佐竹 浩君)お答えいたします。


 本県オリジナル品種の開発につきましては、生産量の拡大、産地ブランドの確立、風評で失った販売棚を取り戻すため重要であります。
 そのため、最上級の食味を目指した水稲、品質の高い野菜、花卉、新年度からは出荷期間の拡大に向けた桃やホンシメジ、消費者の嗜好を先取りしたブドウなど、地域間競争に打ち勝てる品種開発をしっかり進めてまいります。
 次に、肉用牛の改良につきましては、震災により六割に減少した飼育頭数の回復、TPP等の影響の最小化に向け重要であります。昨年の全国和牛能力共進会で東日本トップの成績となり、大手量販店の常設棚の設置にもつながったことを機に、新年度からはDNA情報を用いた最先端のゲノミック評価を活用した種雄牛の選抜と繁殖雌牛の改良に全力で取り組んでまいります。


土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。


 河川の氾濫が想定される区域の減災対策につきましては、洪水による氾濫を未然に防ぐための計画的な河川改修や適切な維持管理に加え、水位周知河川の追加や避難判断水位の見直し、水位計の新たな設置など、市町村による的確な避難指示等の発令や住民の速やかな避難行動につながる取り組みをより一層推進してまいります。
 次に、市町村合併支援道路整備事業につきましては、整備計画に位置づけられた19路線24工区について、昨年度までに15工区で整備が完了し、今年度は県道霊山松川線逢隈橋の供用を図るなど、合併後の市、町の一体化を促進し、新たなまちづくりを支援してきたところであります。
 今後は残る工区について、公表しているそれぞれの目標年度の完了を目指し、計画的に整備を進めてまいります。
 次に、国道459号西新殿工区につきましては、急カーブや狭隘な箇所を解消するため、全長約1.6キロメートル区間で整備を実施しております。
 今後は、橋梁を含む約480メートルのバイパス部について、平成30年度の供用を目指し、重点的に工事を進めるとともに、残る現道拡幅区間については用地取得を進め、平成33年度の完成に向けて着実に事業を推進してまいります。


観光交流局長(橋本明良君)お答えいたします。


 県北地域への外国人観光客の誘客につきましては、県北地域が外国人に人気の観光資源を数多く有していることに加え、東北中央自動車道を生かした広域観光も可能となることから、欧米には県北地域や隣県の「サムライ」を、台湾とタイには花や紅葉、雪景色等をSNS等の活用により強力に発信するとともに、市町村や温泉地の皆さんと共同でプロモーションを行うなど積極的に取り組んでまいります。
 次に、教育旅行につきましては、地域の人々と連携し、環境放射線の状況等、本県の正確な情報や豊かな学習素材の魅力を学校等に直接伝えるとともに、農業体験などの素材の充実を図ってまいりました。
 今後は、全国各地で展開するキャラバンや教育関係者の会議等において、本県ならではの教育旅行の魅力や実際に体験した先生や生徒の感動を、今月作成する動画等を用い、地域の受け入れ団体とともに丁寧に伝えるなど、教育旅行の回復に向けしっかりと取り組んでまいります。


教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。


 外国語指導助手の活用につきましては、生きた英語に触れさせるとともに、外国の文化等への興味、関心を高める上でも有効であると考えております。
 このため、英語の授業における効果的なチームティーチングについて創意工夫するとともに、外国語指導助手と児童生徒が朝の会や給食の時間を初め学校生活のさまざまな場面において英語で会話し、互いの考えや気持ちを伝え合うなど、体験的に学ぶ機会の一層の充実を図り、楽しく学べる英語教育を推進してまいります。
 次に、公立中学校における運動部活動の休養日等につきましては、教職員多忙化解消アクションプランにおいて、生徒の健康面も考慮の上、休養日や活動時間に関する方針を設定したところであります。
 今後は、市町村教育委員会に対し、この方針の周知徹底を図るとともに、保護者等にもリーフレットを配布して理解と協力を求めるなど、公立中学校における運動部活動が適切に行われるよう取り組んでまいります。
 次に、公立中学校における部活動指導員につきましては、顧問と同様の業務を担うことから、部活動指導の充実を図りつつ、教員の多忙化解消にもつながるものと考えております。
 このため、新年度においては教職経験者などを部活動指導員として雇用する市町村に対して、その費用の一部を補助することといたしました。また、部活動指導員に対する研修を計画的に実施し、部活動の質の向上にもつながるよう取り組んでまいります。


副議長(柳沼純子君)これをもって、遊佐久男君の質問を終わります。

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