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2021年9月定例会 討論 矢吹貢一議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年12月1日更新

矢吹貢一議員の写真

議員

矢吹貢一

所属会派
(質問日現在)
自由民主党
定例会 令和3年9月
質問等 討論
質問日 10月8日(金曜日)

33番(矢吹貢一君)自由民主党議員会の矢吹貢一であります。

   私は、議案第14号「福島県長期総合計画について」、賛成の立場で意見を申し上げます。
 福島県長期総合計画については、県議会の議決事件であり、県民の負託を受けた県議会が総合計画に意見を反映させることが重要であるとの考えの下に、本年2月定例会に「新たな福島県総合計画」調査検討委員会が設置されました。私は、本委員会の委員長として、全8回にわたり新たな総合計画の調査検討を重ねてまいりました。
 本委員会では、県から総合計画策定の検討状況について説明を求め、総合計画の基本的事項、福島県を取り巻く現状と課題、みんなでつくり上げる福島の将来の姿、政策分野別の主要施策、地域別の主要施策、計画の推進のためになどの内容について調査検討を行ってまいりました。
 各委員からは、誰一人取り残さない福島県にするために何をなすべきか、県民が主体であり、自分事として計画実現に取り組んでもらえるような計画にすべき、県民に広く分かりやすく伝えるためにはどうしたらよいのかなどの観点から修正や追加を求める意見等が出され、総合計画案に多くの意見の反映を見たところであります。
 中でも、県づくりの理念や将来の姿を国際的な共通目標であるSDGsの視点で整理することについて、表現や構成を工夫し、より分かりやすい記載となったことや、政策分野別の主要施策、人、暮らし、仕事の全ての分野において、委員からの意見に基づき、総合計画改定中間整理案に具体的な取組が明記されたことは大きな成果であります。
 また、8月2日には、調査検討委員会の意見として、計画の最終案に向けて反映させるべき意見を取りまとめ、県議会の総意として、大きく五点について議長から知事に申出を行いました。
 まず、一点目でありますが、県民が主役となる総合計画であります。
 県民が主役であり、誰一人取り残さず、一人一人の県民が大切にされる社会を目指す計画にすべき、社会の在り方や県民の意識も大きく変化、発展している中で、県民の声に寄り添う計画にすべきなどの意見を申し入れました。
 これに対しては、県づくりの理念において、多様性に寛容で、差別のない共に助け合う県づくりを掲げ、また計画の策定過程において、対話型ワークショップ、地域懇談会やパブリックコメントなど、県民の皆さんの意見を伺いながら計画策定を進められており、引き続き県民一人一人の声を丁寧に伺っていただきたいと思います。
 二点目は、計画の着実な推進であります。
 PDCAサイクルを着実に実施することが重要であり、そのためにも適切な指標を設定すべき、県は職員が指標を意識しながら行政運営に当たる組織文化の醸成を図り、各目標の実現に向けて主体性を持って取り組むべきなどの意見を申し入れました。指標については、可能な限り数値目標を設定するとともに、指標の数についても前計画であるふくしま新生プランから約4割増加させております。
 また、第6章「計画推進のために」において、職員一人一人が事業の先の成果を常に意識しながら意識改革と行動の変容を促進し、今後とも行財政改革を推進することや、根拠に基づく政策立案の考え方を重視することを明記したことは大いに評価すべきものであります。
 三点目は、伝わる表現と発信であります。
 計画の記載は、分かりやすい表現でよく理解できるよう工夫すること、ユニバーサルデザインの観点も踏まえ、計画の理念や内容がしっかりと県民に伝わるようにすべきなどの意見に対し、本計画では、県民に分かりやすい言葉遣いに配慮するとともに、図表、イラストや写真などを取り入れ、分かりやすく作成されているものと考えます。
 また、今後概要版や子供版の作成に加え、目の不自由な方への対応として、概要版のユニボイス対応や点字版を作成することとしており、広く県民に発信されることを期待しております。
 四点目は、状況の変化を踏まえた適切な見直しであります。
 想定を超える事象の発生や社会情勢が急速に変化していく中で、本県を取り巻く状況も日々変化することを踏まえ、常に新たな情報を広く収集し、県内外における位置づけを意識しながら、状況に対応した適時適切な計画の見直しを行うべきであるという意見に対しては、毎年度進行管理を行い、計画の進捗状況を把握するとともに、社会情勢を的確に捉えながら、状況の変化に応じて適時適切に見直しを行うこととされており、この確実な実行が期待されるものであります。
 最後、五点目でありますが、財源の確保、財政の健全化であります。
 これらについても、第六章「計画推進のために」に、計画の実効性を確保するため、持続可能な行財政運営を目指し、必要な財源を確実に確保することが掲げられており、これが実現するよう積極的な取組を求めるものであります。
 以上五点、議会からの申入れについて、真摯に対応し、可能な限り総合計画に盛り込んだものと理解をしております。
 また、去る6日に行われた長期総合計画審査特別委員会において、我が会派からは四名の同僚議員が登壇し、佐藤雅裕 議員からは、総合計画の推進に向けたトップとしてのマネジメントについて、鈴木智議員からは、新たな総合計画における避難地域の復興再生の取組について、佐藤義憲議員からは、県民が県づくりを自分事として捉え、豊かさや幸せを実感できるような県づくりについて、そして鈴木優樹議員からは、総合計画の基本目標のやさしさに込めた思いについて、議員それぞれの立場から知事の考えや思いをただし、さらには各部局の関連答弁をお伺いしながら、改めてこの総合計画に込めた知事や関係部長の強い思いを感じたところであります。
 知事は、本提案に当たり、「総合計画は策定して終わりではない。県民の皆さんに伝えること、知っていただくこと、共感していただくことが大変重要である」と申しました。私もこの考えに全く同感であります。
 新型コロナウイルス感染症や頻発化、激甚化する自然災害への対応、震災、原子力災害からの復興、福島ならではの地方創生、これらの施策を積極的に推進し、県民が復興を実感し、夢や希望が未来につながる、笑顔あふれる福島を築き上げるためには、多くの県民の皆さんにこの総合計画を自分事として認識してもらい、県民総ぐるみで考え方を共有して県づくりを進めていくことが重要であると考えます。
 以上申し述べましたとおり、知事提出議案第14号、福島県長期総合計画は、避難地域の復興再生、避難者等の生活再建、風評払拭、風化防止対策の強化、福島イノベーション・コースト構想の推進など、これまで積み重ねてきた復興の歩みを切れ目なく着実に前に進め、福島復興と地方創生の実現に向け、本県の未来を切り開く羅針盤として大いに評価すべき内容であり、当然に賛成すべきものと考えます。
 反対するだけでは何も生まれません。この計画に基づき、着実に一つ一つ施策を実行していくことが県民が豊かさや幸せを実感できる県づくりの実現につながるものと確信いたしております。
 以上申し上げましたが、議員各位の満場の御賛同をいただけますようお願いを申し上げ、討論を終わります。御清聴、誠にありがとうございました。

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