第92回(令和5年度第5回)廃炉安全監視協議会
印刷用ページを表示する 掲載日:2024年3月29日更新
第92回(令和5年度第5回)廃炉安全監視協議会
- 日時 令和6年1月31日(水曜日) 9時30分 ~ 12時00分
- 場所 福島県庁北庁舎2階「災害対策本部会議室」
- 議題
- 2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の準備状況について
- 2024年度ALPS処理水放出計画の素案等について
- 増設ALPS配管洗浄作業における身体汚染発生に係る対応について
- 出席者
- 専門委員
- 福島県
- 関係市町村
- 原子力規制庁
- 資源エネルギー庁
- 東京電力
開催結果の概要
- 令和5年度後半に着手予定としていた2号機燃料デブリの試験的取り出しについて、取り出し方法がロボットアームからテレスコ式装置に変更され、取り出し着手時期が本年10月頃に延期されたことから、これまでの作業状況や今後の試験的燃料デブリ取り出し作業の計画について説明を受けました。
- ALPS処理水の海洋放出について、2024年度ALPS処理水放出計画の素案に加えて、放出によって空となったタンクの解体と土地利用、県が東京電力に求めた8つの要求事項に対する進捗状況、また関連して、地下水流入抑制対策の現況について説明を受けました。
- 昨年10月に発生した「増設ALPS配管洗浄作業における身体汚染」について、前回の廃炉安全監視協議会において東京電力から説明のあった設備面と管理面の対策の実施状況について、そして原子力規制庁から、本事案の発生に係る保安検査の実施状況について説明を受けました。
福島県危機管理部長まとめ
- 2号機燃料デブリ試験的取り出しについて、福島第一原発の廃炉は経験の無い困難な作業であり、安全に進めることは大事であるが、加えて、様々なリスクを想定し、計画通りに進めていくためには何が必要なのか十分に検討すること、それを踏まえて着実に進めていくことが重要である。
まずは、テレスコ式装置での着実な取組、そして、高圧水による堆積物除去作業におけるダスト管理、ロボットアームの着実な開発、各段階において進捗状況を丁寧に情報発信すること。国においては、安全かつ着実な廃炉の実現に向け、中長期ロードマップの目標達成、進捗管理を引き続き前面に立って総力を挙げて取り組んでいただきたい。 - 2024年度ALPS処理水放出計画の素案について、本日の意見を踏まえた計画の作成、放出作業で想定外の事態が生じることのないよう万全の対策を講じること、そして引き続き、海域モニタリング結果を含めた科学的で丁寧な情報発信に取り組むこと。
また、タンクの解体手順や作業管理、中長期的なタンク解体や敷地利用計画についても、順次明らかにすること。さらに、汚染水発生量の抑制策について、5・6号機で試験施工を行っている建屋間ギャップ端部止水作業の効果と課題を十分に検証した上で1~4号機へ展開すること、建屋周辺のフェーシング対策や建屋屋根の補修等を着実に行い、雨水や地下水の全体的な状況を把握しながら、中長期ロードマップの目標は元より更なる汚染水発生の低減を図ること。 - 増設ALPSにおける作業員の身体汚染について、現場管理体制の充実強化やふるまい教育など、現在進行中の対策を速やかに進めるとともに、他の作業への水平展開について、継続的に行うこと。原子力規制庁においては、引き続き、現場での保安検査も含め、東京電力に対する指導・監督をお願いする。
- 廃炉作業は、長期にわたる取組であることから、国及び東京電力においては、引き続き、リスクを十分に想定し、安全対策に万全を期し、安全かつ着実に取り組んでいただきたい。
会議資料
- 次第・配布資料 [PDFファイル/112KB]
- 出席者名簿 [PDFファイル/264KB]
- 【資料1】2号機PCV内部調査・試験的取り出し作業の準備状況 [PDFファイル/2.5MB]
- 【資料2-1】2024年度ALPS処理水放出計画(素案)及び8項目の検討状況 [PDFファイル/1.61MB]
- 【資料2-2】汚染水抑制対策の現況について [PDFファイル/13.8MB]
- 【資料3-1】増設ALPS(B系)配管洗浄作業における身体汚染事案の対応状況について [PDFファイル/1.09MB]
- 【資料3-2】東京電力福島第一原子力発電所における増設ALPS配管洗浄時に発生した身体汚染事案に係る保安検査の実施状況について [PDFファイル/685KB]
議事録
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