ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 「チャレンジ県ふくしま! ~ 福島県知事 内堀雅雄のページ ~」 > 定例記者会見 > 令和元年度(平成31年度) > 知事記者会見 令和2年3月16日(月)

知事記者会見 令和2年3月16日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年3月19日更新

知事定例記者会見

■日時 令和2年3月16日(月曜日)10時00分~10時20分
■会場 応接室

【質問事項】
1 入札制度の改正について
2 新型コロナウイルス感染症について
3 県立大野病院の再開について

令和2年3月16日 福島県 知事   動画を再生する

 

【質問事項】

1  入札制度の改正について

【記者】
 入札制度の見直しについて伺います。知事も御存知のとおり、(過去に)いろいろあった上で一般競争入札というやり方としていると思いますが、4月から指名競争入札を復活させるというのは、不正の温床をまた作ってしまうのではないかと思います。もちろん意義は十分に分かるのですが、気を付けて運用しないと、二の舞になるのではないかと思います。(今後)どのように取り組んでいくのか教えてください。

【知事】
 指名競争入札について、その思いは同感であります。「入札等制度改革部会」において、新年度から、一部工事への指名競争入札を試行導入することが決定されました。従来の総合評価方式では、受注企業が固定化する場合もあるため、一部工事に指名競争入札を試行導入することで、地域の安全・安心を担う建設企業の受注機会を確保し、健全経営を図るものです。
 一方で、本県には、指名競争入札を撤廃した際の重い経緯があります。県として、そういったことをしっかりと心に置いて、二度とそのような事態を起こさないことを大前提とした上で、今回の制度改善に臨んでいきたいと考えております。

2 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
 全国的に、経済に厳しい影響が出ている一方で、学校が再開したりしています。人命が第一ですが、様々な影響を鑑みて、リスクを多少取りつつ、きちんと防護して、経済活動や日常を取り戻そうという動きもあります。ずっと感染予防(を優先していく)というのは、いろいろな影響を及ぼすと思いますが、どのようにバランスを取って臨んでいくのでしょうか。

【知事】
 まず、この新型コロナウイルス感染症に対する基本的なスタンスについてお話をさせてください。全国的に、新型コロナウイルス感染症の患者数が日々増加しています。福島県においても、一昨日、県内2例目となる陽性患者が確認されました。また、学校の臨時休業によって、児童・生徒はもとより、御家族の皆さんにも御負担をおかけしているところです。さらに、感染のリスクを避けるため、大規模イベントの自粛を始め、人や物の動きが停滞していることから、県内の旅館やホテルにおいて、宿泊のキャンセルによる大きな損失が生じているなど、事業活動や雇用への影響が広がりつつあります。現在、県内の様々なイベントが延期や中止になっていますが、引き続き、換気が悪く、人が密集して過ごすような場所は極力避けるよう、各種広報媒体を使って繰り返し発信をしていきます。県民の皆さんには、改めて咳エチケットや手洗いの励行を始めとした感染症予防の徹底に、引き続き御協力をお願いしたいと考えております。
 また、国においては、先日、国内の感染拡大防止と様々な課題に適切に対処するため、第二弾となる緊急対応策を発表しました。本県においても、この緊急対応策を最大限に活用して、国、市町村、関係機関と連携を密にし、必要な対策を講じてまいります。県では、現場の声を丁寧に聞きながら、必要に応じて、国に対する要望、さらには国の緊急対応策等を踏まえた予算の補正を行うなど、スピード感を持って取り組んでまいります。
 そして、今後の対応のバランスについては、感染症予防のために万全の対応をとるという部分と、一方で、このまま(感染拡大防止策を)継続していくと、やはり、県内、国内の経済、あるいは交流の活性化が阻害されるのではないかというのは、御指摘のとおりだと思います。現時点においては、感染症予防を優先するのが、今の日本の状況だと考えておりますが、今後、企業や経済への悪影響を出来る限り抑え込んでいくため、国、県あるいは市町村も、力を合わせて取り組んでいかなければいけないと思います。このようなバランスを常に頭の中に置きながら、今後、県としての対応をどうするべきか日々考えてまいります。

【記者】
 コロナウイルス対策が非常に重要な局面であると思いますが、オリンピックの聖火リレーがいよいよ県内で始まります。何もなければ、「みんなで集まって応援しましょう」と盛り上げていくと思いますが、このような時期の開催となり、県民としては、どのような対応で応援するのかについて、関心が高いのではないかと思います。現時点で、どのように考えていますか。

【知事】
 聖火リレーが目前に迫ってまいりました。聖火リレーの対応につきまして、組織委員会において基本的な考え方が示されておりますが、国内での感染状況は日々刻々と変わっておりますし、福島県でも2例目の発生が確認されたという状況です。このような全体の状況を踏まえながら、組織委員会、関係機関と丁寧に協議を進めているところであり、現時点においては、まだ結論は出ておりません。

【記者】
 2例目(の発症者)が出て、その後、濃厚接触者も十数人いるという話もありました。この濃厚接触者の方に対して、県としてどのように対応していくのか教えてください。

【知事】
 患者の方は一人暮らしですが、濃厚接触者については、郡山市保健所で調査しており、現時点で判明している濃厚接触者は14名であります。濃厚接触者については、居住する住所地の保健所が既に健康観察を行っており、これらの方々に発熱等の症状が出現した場合には、保健所の「帰国者・接触者相談センター」において、帰国者・接触者外来につなぎ、迅速に診察を受けることができる体制をとっております。また、県外に居住されている方については、郡山市保健所から管轄の都道府県等に情報を提供しているところです。

【記者】
 郡山の2例目の件で、県が公表した時の知事会見について確認したいのですが、当該患者について、知事から「教職員の方で、学生と接触する機会は少ない」と、接触が少ない立場の方であるとの発言がありましたが、郡山市の説明によりますと、教授であり、学生と接触する立場にあるとのことです。知事の発言が事実と違うのではないかと思うのですが、その点について、なぜあのような説明をしたのか伺います。

【知事】
 2人目の陽性患者の会見について、実際に陽性が発現してから数時間という状況の中で、まず郡山市から頂いた情報に基づき、お話ししました。したがって、今お話があった部分の事実関係について、再度確認された方がよいと思いますので、担当部局に改めて話しておきます。いずれにしても、その時点においての郡山市からの情報をベースに資料を用意してお話をしております。このような案件は、時点時点で必ずしも全ての情報が正確に発信出来るわけではありません。仮に、ほぼ完璧に整理してから(発信する)ということになれば、会見が翌日になってしまうといったことにもなりかねません。その時点時点において、確認している情報を出来る限り伝え、仮にそれが異なるものであれば、修正していくこともあります。ただ、今、お話を頂いた内容が、本当に相違があったかどうかについては、改めて担当部局に御確認いただきたいと思います。

【記者】
 つまり、学生と接触する機会が少ないという情報は、郡山市からの情報ということですか。

【知事】
 そうです。現時点においても、基本的に学生との接触はなかったという認識でおりますが、そこは異なるという理解でしょうか。

【記者】
 帰国してから接触していないというのは結果的なことで、教授という立場だと学生と接触することはあり得るので、説明の仕方が違うと思いました。それから「教職員」というのは、郡山市からそのような説明があったということでしょうか。

【知事】
 今の点についても、発症する前、例えばエジプトに行かれる前の話ではなく、私自身、エジプトから戻ってきてからという前提で話をしておりますので、発症前の段階についてコメントしたつもりはありません。

【記者】
 現時点ではどうかということを、担当課に聞いた方がよろしいでしょうか。

【知事】
 今の前提の部分について、改めて確認いただいた方がよいかと思います。ただし、会見時点でお話したことは、郡山市と調整した上で回答しております。

【記者】
 先ほどの知事の発言の中で、補正予算について言及がありました。イメージとしては、当初予算と並行して、別枠でコロナ対策として令和2年度の予算を組まれる考えがあるという理解でよろしいでしょうか。

【知事】
 現在、国が緊急対応策を示しております。この対応策を踏まえ、今年度、喫緊に対応すべき事業、来年度当初から速やかに実施すべき事業について、補正予算を編成するなど、県民の皆さんの不安解消と感染拡大防止に向けて、切れ目なく必要な対策を講じていく必要があると考えております。

【記者】
 新型コロナウイルスの特措法が成立しました。首相から緊急事態宣言が出された場合、各都道府県知事に、かなり広範で強力な権限が付与される状態になりましたが、判断基準があいまいではないかという指摘や、実際に知事はどこまで判断、指示できるのかという点で、県民も全体像がつかめないと思います。仮定の話になりますが、もし発令された場合、運用面でどういった点に気を付けるかなど、現状の課題認識があれば教えてください。

【知事】
 国内の複数の地域で、感染経路が不明な患者の発生や、小規模集団での感染が把握されております。また、今月7日、いわき市において県内初となる新型コロナウイルス感染症患者が確認され、また14日には、郡山市において2例目となる患者が確認されたところです。
 先週13日、政府において、国民生活や経済社会に重大な影響を与えるリスクに対し、総合的な対策を講じることが出来るよう、「新型インフルエンザ等特別措置法」の改正が行われ、今回の新型コロナウイルス感染症についても、特別措置法の適用となりました。
 全国知事会としても、国において緊急事態宣言を発動する場合の判断基準を明示すること、私権の制限という非常に重い責任を負う都道府県知事が、法律の定めによる措置を適切に講じることができるよう配慮することを国に求めているところです。
 感染拡大がどのような状況になった場合に緊急事態宣言が発動されるのか、その判断基準について、あらかじめ明確に示すとともに、国の責任において、国民の皆さんに対する法律の内容、その必要性について、丁寧に説明を行っていただく必要があると考えております。

【記者】
 先ほど、今年度において喫緊に対応する事業について、補正予算を組みたいというお話があったと思いますが、時間があまり無い中、いつ頃の時期に示したいと思っていますか。

【知事】
 現在、2月県議会開会中であり、時間があまり無いという状況にあります。現在、国の対応策の詳細について分析しながら、県としてどのような対応が必要か、精査しているところです。出来るだけ早いタイミングでお示しできるように準備を進めてまいります。

3 県立大野病院の再開について

【記者】
 先日、大熊町で、県立大野病院の敷地が避難指示解除されたことについて伺います。避難指示が解除されたことで、大野病院も再開を見据えた動きが進んでいくものと思いますが、住民の帰還もまだ進んでいない中で、再開に必要な条件や、再開させる時期について、現時点で目途が立っていたら教えてください。

【知事】
 今月5日、大熊町において、大野駅周辺や県立大野病院敷地を含めた一部区域の避難指示が先行して解除されました。敷地内の除染が完了して避難指示が解除されたことから、令和2年度からは、被災した建物設備の調査を行い、施設の現状を確認していくこととしております。
 一方、大野病院の再開に向けて、施設の状況、住民の帰還状況、医療需要、人材の確保等の面で様々な課題があります。当面、双葉地域の医療体制については、ふたば復興診療所及びふたば医療センター附属病院が中心となって提供してまいります。

【記者】
 住民の帰還の状況を条件の一つに挙げられましたが、一方で、病院が無いと帰りたくても帰れないという声も多くあります。県として、病院を再建することで住民の帰還を促していくという考えにはならないのでしょうか。

【知事】
 これまで双葉郡のそれぞれの自治体において、住民の帰還を伴う避難指示解除が行われております。この際、医療機能をきちんと確保することが、住民の皆さんに安心して帰還していただくための重要な条件になっていると考えております。
 そのような考え方のもと、双葉地域の医療体制については、平成28年2月に、ふたば復興診療所を楢葉町に開設し、平成30年4月には、ふたば医療センター附属病院を富岡町に開設したところです。県としては、両施設を中心に、双葉地域に帰還する住民の方々や、復興業務に従事する方々への医療を提供してまいります。

【記者】
 今のお話だと、ふたば医療センターなどがあるので、現時点では足りていると聞こえますが、大野病院を再開させるという方針は変わらないということでしょうか。

【知事】
 大野病院を将来的に再開するという思いを県として持っております。その上で、まず令和2年度からは、被災した建物、設備の調査を行って、施設の現状を確認していくというステップを踏んでいきたいと考えております。

 (終了)

【問合せ先】                               

1 入札制度の改正について
→総務部入札監理課 電話024-521-7889

2 新型コロナウイルス感染症について
→保健福祉部地域医療課 電話024-521-7238
(県内経済への影響について)
→商工労働部商工総務課 電話024-521-7270
(東京五輪 聖火リレーへの影響について)
→文化スポーツ局オリンピック・パラリンピック推進室 電話024-521-8676
(補正予算について)
→総務部財政課 電話024-521-7027
(新型インフルエンザ等特別措置法改正について)
→保健福祉部地域医療課 電話024-521-7238

3 県立大野病院の再開について
→病院局病院経営課 電話024-521-7224