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知事記者会見 令和2年7月27日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年7月30日更新

1 令和2年度第4号補正予算の概要について

 令和2年度第4号補正予算の概要を発表いたします。
 今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策として、国の交付金を活用した県独自の取組を始め、緊急に措置すべき経費について計上し、専決処分いたしました。                                             
 その主な内容といたしましては、感染症の拡大防止と医療提供体制の整備として、医療機関等が取り組む感染防止対策への支援、感染防止対策を行う中小企業等の組合への支援及び事業者への交付金、地域公共交通機関や観光貸切バスにおける感染防止対策への補助、地域経済の回復と社会活動の再開に向けた取組として、中小企業等に対する融資枠の拡大、「新しい生活様式」に対応する催事・イベント等への支援、県産米の価格安定に向けた飼料用米の生産推進、県産日本酒の販売促進キャンペーンの実施、都市人材による県内でのリモートワークを通じた移住の促進などに要する経費を計上いたしました。
 以上により、一般会計における補正予算の総額は、209億2千8百万円、本年度予算の累計額は、1兆5,578億4千3百万円となります。                                                 
 今回の補正予算に計上した事業も含め、これまで県が措置してきた補正予算や国による経済対策など、「新型コロナウイルス感染症に対する社会・経済対策の全体像」として整理したものがこちらです。詳細については、お手元に配付した資料を御覧ください。
 引き続き、国の交付金などを最大限活用しながら、感染拡大の防止と、本県の社会・経済の段階的な再生との両立を図るため、総合的な対策を着実に進めてまいります。

【質問事項】

1  TOKIO長瀬智也さんのジャニーズ事務所退所報道につい

【記者】
 先週、TOKIOの長瀬智也さんがジャニーズ事務所を退所することを発表されました。福島県としては、CMに出演されるなどいろいろと関わりがあったと思いますが、知事の所感をお願いします。

【知事】
 TOKIOの皆さんには、震災前から、番組を通して福島に思いを寄せていただいております。特に、東日本大震災・原発事故以降は、県産農林水産物のおいしさや魅力の発信など、風評に苦しむ福島を全力で応援していただきました。心から感謝しております。
 このたび、退所される長瀬智也さんを始め、TOKIOの皆さんそれぞれが新たな体制で活動されるとの報道を拝見しております。今後の皆さんの御活躍を心から祈念しております。TOKIOの皆さんには、復興に向かって歩み続ける福島県を引き続き、応援していただければありがたいと考えております。

【記者】
 来年の聖火リレーについて、延期されても参加者は引き続き(お願いする)というお話だったと思いますが、TOKIOの皆さんが参加されるということで影響もあると思います。長瀬智也さんについて先方からお話があったかということと、知事の考えについて聞かせてください。

【知事】
 今年の3月に予定されておりました聖火リレーについては、福島県において、TOKIOの皆さんが参加いただく予定となっておりましたが、新型感染症の影響で1年延期となっております。今回、新しい体制でスタートするという報道を拝見しておりますが、今後どういった形になるのかは、まだこれからだと思います。私どもの思いも丁寧にお伝えしながら、相手方と今後、御相談していきたいと考えております。

2 令和2年度第4号補正予算について

【記者】
 (今回の)補正予算について、検査体制や感染防止対策より、企業への支援の色合いが濃いという気がしますが、そのねらいと、他にも消費量が減少しているものがある中で、あえて日本酒の(販売促進を入れた)理由について聞かせてください。

【知事】
 今回、新型コロナウイルス感染症対策として、こういった全体像(をまとめた資料)を用意させていただきました。これらの四つの区分があり、まず感染症への緊急対応、それから「新しい生活様式」への対応と段階的な社会経済の再生の両立、この2本の柱を両立していくことが極めて重要です。段階を分けて考えますと、感染拡大防止と医療提供体制の整備、地域経済の回復と社会活動の再開、緊急段階とある程度落ち着いてきた現段階の2段階において、このような形で整理しています。
 これまでは、緊急対応の側面が多く、令和元年度後半の予備費、専決補正予算、さらに今年度前半の補正予算、5月臨時県議会においては、こういった感染症への緊急対応、特に医療提供体制をしっかり行うというところに力を入れてきました。
 その後、福島県においては、現時点では、ある程度、感染拡大が落ち着きを見せており、そういった中で、経済・社会活動をどう再開させていくかという重要な段階に入っております。
 これまでも一定の施策を行っておりますが、イベント関係の支援、地域のスポーツ活動の支援、リモートワークを通じた移住の促進、これまでの緊急対応の中には入っていなかった要素に力を入れたいと考えています。
 また、県産米、県産木材あるいは県産日本酒なども一定の対応を行っていますが、落ち込みが大きいといったお話を伺っており、また、福島の県産品を応援し、多くの方々に楽しんでいただきたい。そういう観点から、全体像の中で、今回の補正予算の中で強調しているところです。例えば、今回イベント、催事等の支援事業を行うこととしております。従前から計画されていた、あるいは年中行事として実施してきた催事、いわゆるイベントについては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点からの感染対策に伴う経費(の発生)、減収等によって中止の判断、あるいは、一定の制限の下での開催を余儀なくされている状況にあります。こういったイベントは、地域の一体性の確保、あるいは地域の歴史、文化の継承や経済活動に大事な役割を果たしているという重要性を踏まえ、感染症対策の適切な確保、オンライン配信等の代替手段の活用などの「新しい生活様式」に対応した取組を支援してまいります。
 また、今回、中小企業等の感染防止対策への支援を組み込んでおります。現在、新型コロナウイルス感染症の影響によって県内経済は厳しい状況が続いています。県内では、何とか大幅な感染拡大が抑えられていますが、再び拡大する可能性も十分あり、感染症対策は継続していくことが不可欠だと思います。
 このため、中小企業団体中央会が行う、業界ごとに感染防止対策を推進するための業種別ガイドラインの周知・徹底等に取り組む協同組合等への支援や、ガイドラインの実践など感染防止対策を行う個々の事業者の皆さんへの交付金の交付に要する経費を補助するものであります。これまで県は、50%以上の減収の方を対象に補助を行っておりましたが、今回は、4月、5月の売り上げが20%から50%まで下がっておられる事業者に対象を拡大しており、よりきめ細かなサポートを行っていければと考えております。
 詳細については、後ほど担当課から補足の説明をさせていただきます。

【記者】
 今回の補正予算は専決処分ということですが、議会を招集しないで専決にした理由を教えてください。

【知事】
 先般、6月県議会が閉会したところです。御承知のとおり、6月県議会以降、国の補正が組まれ、臨時交付金、緊急包括支援交付金、医療関係に使える交付金、こういった枠が拡充されました。6月補正予算で一定の交付金を活用した事業を既に組み込み、議決いただいているところですが、その後、交付金の全体像、金額などの細部が決まってまいりました。したがって、我々がある程度組んでいたものの、もう少し多く交付金の対象として(予算を)組めるということが明らかになりました。臨時交付金につきましても、多くの追加交付が見込まれますので、それらをいかして、今回の専決処分を行うことによって、この7月、8月に、県内経済の活性化、医療提供体制の充実に必要な予算を決定させていただいているところです。

【記者】
 他県の例では、臨時議会を招集して、県議会の議論を経て予算を通すという県もありますが、議会を招集しないで専決で決めた理由を教えてください。

【知事】
 例えば、5月の臨時会は、6月の県議会の前のゴールデンウィークの最中ということでしたが、議会と相談をした上で、臨時県議会を開催しました。今回は、6月県議会が終わって間もないということ、また、先ほど申し上げましたとおり、国の補正に伴い、県もそれに対応する補正予算を行うといったスピード面等を考慮し、専決したところです。

【記者】
 議会の議論を経て予算を通すというのが原則だと思いますが、きちんとした議論になるのでしょうか。国の予算が付いたからというのもあると思いますが、新規で県独自の支援策も講じている以上は、県議会の議論というのが必要なのではないでしょうか。

【知事】
 県議会において予算を議決いただくことが原則であるということは、私自身も同じ思いであります。一方で、新型コロナウイルス感染症対応の補正は、専決、予備費の使用、補正予算などで既に10回ほど小刻みに行っており、適時適切な対応が重要だと思います。先ほど申し上げましたとおり、6月県議会というのは7月までかかっておりますので、6月県議会が終わって間もないというタイミングにおいて、新たな対策を追加する場合、専決という手段も地方自治法に定められた一つの手段だと思います。
 今回、このように様々なメニューを追加で用意しておりますが、これは6月県議会の中で、議員の皆さんから御提案いただいた事項等も含んでいるところです。議会に対しても丁寧に説明を行い、今後とも、専決処分、予備費あるいは県議会における審議、こういったものをそれぞれ上手に組み合わせながら、スピーディーな対応を行っていきたいと考えております。

3  県内観光業の再生について

【記者】
 県内は感染拡大という状況ではないと思いますが、他県では感染が拡大している地域もあり、感染者数が数となって現れるのが2週間後とも言われています。国のGo Toキャンペーンに関する懸念などがありましたら教えてください。

【知事】
 国のGo Toトラベルキャンペーンについては、観光関連産業が深刻な状況にある中での取組であり、再生に向けた大切な契機になることを期待しています。
 一方で、この事業は新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた慎重な実施が求められるところです。国に対しては、新型コロナウイルス感染症の状況を見極めた、適時適切な対応をお願いするとともに、県としても、県独自の県民割等との相乗効果を図りながら、観光の再生につなげていきたいと考えております。

【記者】
 週末4連休がありましたが、本県の観光に関して頂いている声などがありましたら教えてください。

【知事】
 連休中ははっきりとした空模様ではありませんでしたが、にぎわいを取り戻しつつある観光地も多く見られるようになったという報告を受けております。県内の観光再生が着実に前進していることを感じております。
 一方で、全国においては、この連休中に1日当たりの感染者数が過去最多を更新した県もあります。こういった状況を考えますと、引き続き、気を緩めることなく、観光関係の皆さんと連携し感染防止の取組をしっかりと行う、来ていただいたお客様に安心して滞在していただけるよう、我々自身も様々な取組を行っていきたいと考えております。

4  新型コロナウイルス感染症について

【記者】
 大規模イベントの収容人数について、県も政府に合わせる形で7月末まで5,000人規模という方針を出していましたが、政府が8月末までその人数を維持するということです。県は、8月1日以降に新たに判断するというお話でしたが、現時点で知事の考えを聞かせてください。

【知事】
 県の感染拡大防止対策については、政府の方針等を踏まえ、7月末までの対応方針を現時点において定めているところです。先日、政府がイベントの規模要件の緩和を当面延期するという方針を示しました。県としても、イベントの規模要件を含む8月以降の対応について、県内の感染状況や近隣県の状況等を勘案して、今週中に決定し、公表したいと考えております。基本的には政府の方針を踏まえての対応ということになろうかと思います。

【記者】
 確認ですが、今のお話ですと、現時点での基本的な方向性としては、政府に合わせて8月末まで維持する形になる見通しということでしょうか。

【知事】
 正式な決定は今週の本部員会議を経てということになりますが、現段階においては、御指摘のとおりです。

【記者】
 Go Toトラベル事業も関係しますが、8月に入りますとお盆休みもあり、帰省されたり、連休となる県民の方も多くなると思います。知事として、何かメッセージを出すような思いはありますか。

【知事】
 夏休みがこれから本格的なシーズンとなり、帰省という機会も増えてこようかと思います。そうした中で、今の福島県内の感染状況の特徴を2点お話したいと思います。先月と今月で5例の新規感染者が確認されておりますが、まず一つ目のポイントは、5例とも全て首都圏または関西圏、いわゆる大都市圏由来の感染ということです。そしてもう一点は、それぞれの事例が1例ずつで収まっており、周りの方に広がっていない、というところが特徴です。現在、各県を見ておりますと、クラスターがそこかしこで発生しており、それが過去最多の感染者数を更新する一つの大きな要因になっています。首都圏あるいは関西圏等の大都市圏においては、感染が拡大していますが、社会・経済活動がありますので、県内にそういった影響が出てくるのはやむを得ない部分があります。一方で、そういった方々においても、自分自身が人にうつさないこと、すなわち「新しい生活様式」にしっかり対応していただいている。あるいは周りの方々、例えば、御家族や友人あるいは職場においても、「新しい生活様式」を日々励行していただいている。そのため、1人感染されたとしても、その周りに大きく広がっていないというところが、福島の特徴かと思います。
 皆さんには、この「新しい生活様式」を家庭あるいは職場等でも、維持・継続していただくことが感染症対策の基本だということを改めてお伝えできればと思います。今後、様々な交流が増えていきますが、やはり県外に移動される場合には、自分が移動する地域の感染状況を十分に確認されて、「3密となるような場所には近づかない」「感染防止対策が徹底されていない施設等は利用しない」「マスク着用等の感染防止対策を徹底する」など細心の注意を払った上で、慎重な行動をお願いしたいと思います。特に感染者の大幅な増加が見られるような感染リスクが高い地域に移動しようとする場合には、その必要性を慎重に判断していただきますとともに、そうした地域から、例えば、御家族等が帰省される場合を含め、移動後2週間の行動歴を記録していただくなど、感染拡大のリスクを最小限にするための取組についての御協力をお願いしたいと思います。この2か月間の県内の感染事例、例えば1人の方が感染された場合、この1週間、2週間でどういった行動歴があって、どういった方が接触しているかというところを速やかに振り返って、その方々に出来るだけ幅広くPCR検査を受けていただくという取組を現在行っております。こういったことをスピーディーに行うためにも、この2週間の行動履歴は非常に重要であり、これがクラスターの発生等を抑え込む一番のベースになるかと思いますので、こういった点についても、県民の皆さんの御理解と御協力を頂ければと考えております。

【記者】
 現時点で、例えば大都市圏への移動自粛の要請など、そういったものを出すことは考えていますか。

【知事】
 現時点では、先ほどお願いしたとおり、慎重な行動や、3密の回避を守っていただくことを訴えていきたいと考えております。

5 Jヴィレッジ除染に関する東洋経済新報社の配信記事について

【記者】
 先日、フリージャーナリストのおしどりマコさんが県への情報公開請求の際に自分の名前を漏らされたのではないかということで、県に対して回答を求めていたと思います。17日に、県は「氏名の漏えいはなかった」と回答されていましたが、おしどりさんは、なぜそのような報道が出たのかと疑問を持たれているとコメントされています。今回、どのような調査をして結果を得たのかということと、今回、第三者が入らないで調査した場合、今後、第三者的な立場の人を入れて調査する考えがあるのかということについて伺います。

【知事】
 申し入れがありました件については、先日、回答文書を送付したとの報告を受けております。詳細につきましては、担当部局に御確認いただければと思います。

 (終了)

【問合せ先】                            

○発表事項
1 令和2年度第4号補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027

○質問事項
1 TOKIO長瀬智也さんのジャニーズ事務所退所報道について
→農林水産部農産物流通課 電話024-521-7356
→文化スポーツ局オリンピック・パラリンピック推進室 電話024-521-7312

2 令和2年度第4号補正予算について
→総務部財政課 電話024-521-7027
→企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922

3 県内観光業の再生について
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7316

4 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

5 Jヴィレッジ除染に関する東洋経済新報社の配信記事について
→企画調整部エネルギー課 電話024-521-7116