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知事記者会見 令和4年1月24日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年1月28日更新

知事定例記者会見

■日時 令和4年1月24日(月曜日)10時00分~10時20分
■会場 応接室

【知事 冒頭発言】
1 新型コロナウイルス感染症について

【質問事項】
1 新型コロナウイルス感染症について

令和4年1月24日 福島県 知事  動画を再生する

 

 

【知事 冒頭発言】

1 新型コロナウイルス感染症について

 はじめに、福島県のまん延防止等重点措置における今後の進め方について、お話させていただきます。
  最初は、本県の感染状況です。2週間前はレベル2、レベル3(相当の指標が)が0、そして、1週間前にはレベル2の指標が4つ。今日時点においては、確保病床の使用率、入院率、そしてPCRの陽性率がレベル2、そして、レベル3は10万人当たりの療養者数、また参考値でありますが、10万人当たりの新規陽性者数がレベル3ということになります。
  この全体としてのレベルの総合判断ですが、福島県は入院率が非常に高い傾向にあります。また、47都道府県全てが今、第6波に見舞われている状況ですが、その中でも、福島県の今の位置付けというもの等を総合的に勘案し、レベル2が継続をしていると捉えています。ただ、レベル2といいましても、1月19日には1日の新規陽性者数が105名、1月20日が118名、1月21日は119名、1月22日は150名。そして、本日これから公表します数字が150名ということで、5日連続で100名を大幅に超えているという状況にあります。
  したがって、総合的な判断としてはレベル2でありますが、日に日に、福島県における感染状況がより厳しい状況になっている、これが第6波の真っただ中の福島県の現実であります。
  こういう状況の中で、会津若松市ですが、人口10万人当たりの1週間の新規陽性者数が大きく増加をしています。現時点で57.08(人)、レベル3の参考基準(である)「25人」の倍以上という状況になっています。そして、郡山市ですが、同じ数値が44.55(人)、レベル3の参考基準「25人」を大きく上回っています。また、福島市でありますが、今日は33.61(人)、やはりレベル3の参考基準を上回った、そういう状況に入ってきました。
  こういう状況を踏まえて、先週段階では、いわき市と南相馬市を対象として(まん延防止等重点措置の)適用申請を行っていますが、先ほど、福島市長、会津若松市長、郡山市長、それぞれの市長さんから、まん延防止等重点措置について追加をしてほしいという要請を頂きました。福島市においては、これから直ちに正式決定をされますが、いずれにしても、2市、いわき市、南相馬市に加え、福島、会津若松、郡山の3市を本日追加する形で、福島県として特別措置法第31条の4第6項に基づき、国に対してまん延防止等重点措置の適用を要請していく、このような考えであります。私からは以上です。

 

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について

 【記者】
  今お話にあったように、県内でも大分拡大しているということですが、まん延防止等重点措置の全県への適用ということに関して、考えを伺います。
 
【知事】
  まず、今回、第6波の中で初めて、まん延防止等重点措置の適用を政府に申請しているところです。そのとき、どういった対象地域にしていくかについては、現時点において、1月1日から23日までの感染状況ですが、今申し上げた5市、郡山、いわき、福島、会津若松、南相馬の5市で、全体の64%を占めています。したがって、まずは、早く、強く、限定的に、(措置適用の)地域を限定することで感染拡大を大きく抑え込んでいきたいというのが私どもの考え方であります。
  なお、他県において、今、16都県が既にまん延防止の適用対象になっております。そして、恐らく今日、明日で残り16道府県、福島県も含めてですが、トータル32都道府県が対象になるという報道がされております。それぞれの県の感染状況によって、もちろん感染が急拡大している地域は全県(域)適用されていますし、ある程度地域によっての差があるという場合には、限定的に自治体を指定して対処しているという県もありますので、福島県はそちらのほうに整理できるのではないかと考えています。ただ今後、更に福島県内の感染が急拡大していくという場合には、今後更に自治体を増やしていく、あるいは全県適用というものも残念ながら視野には入り得ると考えています。ただ、今日の時点においては、まずは、先ほど言った5市、現在1月の新規感染者数の3分の2を占めている都市ですので、ここを重点的に抑え込むことによって、この第6波の山のピークをこれ以上増えないように抑え込んでいきたいと考えています。
       
【記者】
  そうすると、この5市以外で今調整しているところはないのでしょうか。
       
【知事】
  ありません。
       
【記者】
  今後拡大する可能性もあり得るということですが、その場合の基準について、どのように考えているか伺います。
       
【知事】
  率直に言って、まだそこまでには至っておりません。といいますのも、これは人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者数(ですが)、結局、感染者数が増えることによって、療養者数、病院に入る方が増える中で、結果として一部重症化される方が出る、トータルとして病床がひっ迫するということになります。
  (スライドのグラフを指して)こちら1番厳しい状況にある沖縄県から順番に並んでおりますが、赤く塗ってある棒グラフが、既にまん延防止等重点措置が先週から適用されている16都県。そして、この黄色く塗ってあるところが、福島県を含めて、明日のまん延防止等重点措置の対象にしてほしいということで申請をしている道府県でありますが、福島県の位置はこちら(新規感染者数の少ない)ベスト5の中に入っています。率直に言って、この状態の中で、福島県は非常に先んじて迅速にこういったまん延防止等重点措置の適用をお願いしている状況にありますので、総体的に見て、やはり限定的な地域、ここをしっかり抑え込むことで、まずは対応したい、何とか広げない形で収めていきたいというのが現実です。
  また、先ほど言いましたように、赤(く塗ってある棒グラフ)、既にまん延防止等重点措置を適用しているところ、あるいは黄色、申請中のところでも地域限定のところがありますし、また青いところは、そもそもまん延防止等重点措置を申請していないという状況ですので、一定程度の時間軸の中で、福島県はまず地域限定で対応していきたいと考えているところです。
       
【記者】
  関連で、基本的には今、5市から、地元の要請があるところに応じているという形ですが、今後感染が更に拡大していった場合も、基本的には地元の要請をもって適用を考えることになるのか伺います。

【知事】
  二つパターンがあるかと思います。この5市以外で、明らかに地域で特異性を持って、特殊な形で(感染者が)増えてくる、分かりやすく言いますと南相馬市が非常に大きく増えました。あのような場合には、それぞれの自治体からの申請を受けながら、ということはあり得るかと思います。
  ただ一方で、今の状況を見ておりますと、今後、福島県全体で大きく増えてくる場合には、広域的な対応が必要と、県としての判断で、例えば全県に適用することを考えるということもあり得ると思いますので、その両方とも、今後の感染状況を見ながら、一日一日、状況を見極めて的確に判断していかなければいけないと考えています。

【記者】
  全県の場合は県の判断、自治体個別の場合は基本的には(自治体からの)要請を待つということでしょうか。

【知事】
  はい。要は、特殊な形で(感染状況が)せり上がってくる場合には、6市目、7市目というものもあろうかと思いますし、全体としてせり上がってくる場合には、県自身が直接判断をするということだと思います。

【記者】
  今の質問に関連して、5市ではまん延防止等重点措置を適用する方針ということですが、それ以外の54市町村について、昨年の夏のように、県独自の対策として飲食店に制限をするという考え方もあり得るのではないかと考えていますが、その点について、知事の考えを伺います。

【知事】
  まず、昨年のデルタ株による第5波と、今年のオミクロン株による第6波は全く違うものとして考えるべきだと思います。
  御承知のとおり、オミクロン株は、これまでの従来株、アルファ株、デルタ株とは全く異なる特性を持っています。率直に言いまして、政府における専門家の中でも、意見が異なるというのが現実であります。したがって、まず、政府自身にこのオミクロン株の特性について、一定の方向性をより明確に出していただきたいと考えており、全国知事会において、幾度も政府に直接この点を要請しております。
  それを前提で申し上げますと、残りの自治体について、県独自対策を講じるということは、現段階では考えておりません。それは明日、まん延防止等重点措置が適用になりますと、その後、県内において地域を拡大することは、政府の手続を経ずに、知事の判断で、(適用)自治体を広げることができるようになります。
  したがって、県独自の措置で広げるということではなく、仮に必要であれば、まん延防止措置の範囲を直接広げることが、今の厳しい感染状況に、よりふさわしいと考えています。

【記者】
  先週、いわき市と南相馬市については、先行して、国へまん延防止等重点措置の適用を要請し、正式には明日決まると思います。その点に関して、政府との調整状況や制限の内容など、全国知事会を通しても要請されているかと思いますが、その辺り、政府ではどのように受け止めているのか、現状を伺います。

【知事】
  現在、まず福島県に対するまん延防止等重点措置、3市についてはこれから並行して政府に報告する形になりますが、現時点においては、政府において認めていただける方向で調整を進めています。
  ただ、今、どういった内容にするのかというお話がありましたが、現在、正にその内容を調整中です。
  それといいますのも、先週の後半、政府の、特に分科会、アドバイザリーボード等の専門家の皆さんから、オミクロン株の新たな特性を踏まえた、新しい方向性について様々な言及がなされました。
  私どもからすると、それは、現時点で政府が決めている基本的対処方針の内容と異なっている部分が含まれていると感じており、先週後半、知事会のコロナ本部の緊急役員会議を開いて、これらについて、「是非ワンボイスにしてほしい」ということを申し入れているところです。
  ただその後、専門家の皆さんが政府サイドに提言等をされていますが、初期に言われていたものよりも内容が幾分か緩和されて、ちょっと状況が変わってきたなと、比較的、現行の対処方針と相違がなくなってきているかなと受け止めております。
  今、政府自身が、私ども知事会の申入れを受けて、最終調整をしていただいていると思いますが、現時点においては、政府の基本的対処方針の内容は、明日段階で大きく変わらないのではないかと考えております。
  したがって、まずその対処方針がおおむね現行と変わらないということと、先行している16都県の措置の内容も勘案しながら、最終的に、この5市の市民の皆さん、あるいは事業者の皆さんに対して、どういった制限・制約をお願いしていくか、明日に向けてしっかり協議を進めていきたいと思います。

【記者】
  医療提供体制について、第6波を踏まえて準備されてきたかと思いますが、今現在で対応できているのか、また、これから更に強化するつもりがあるのかについて伺います。

【知事】
  医療提供体制ですが、三つの大切な対応があります。
  一つ目が、病院におけるベッド数をしっかり確保すること。二つ目が、宿泊療養施設、ホテルの室数を拡充すること。そして三つ目が、自宅療養される方に対するサポート体制を構築すること。この三本柱がそれぞれ重要です。
  まず一点目の病院のベッド数ですが、(福島県は)東日本の中で、東京に次いで二番目に多い数を用意しています。今回のオミクロン株の特性として、重症の方、中等症の方が比較的少ない、軽症や無症状の方が圧倒的に多いという特性においては、現在のベッド数で当面は対応できると考えています。
  また、デルタ株の時と比べますと、現在の病床ひっ迫率も落ち着いた状況で推移していますので、当面は大丈夫だと(思っています)。ただ、先ほど言ったとおり、(新規感染者数)100名超えが五日間続いていますので、やはり今後も予断なく、しっかりと状況を見守っていく必要があると考えています。
  次に二点目のホテルの室数でありますが、従来600室ほど用意していたものを、1,100室を超えて大幅に拡充をいたしました。特に軽症の方などを、この宿泊療養施設で受入れて、サポートやケアをしていくことが、重症化させない、中等症にさせないために大切だと思っておりますので、ホテルを効率的・効果的に活用していくことにも意を砕いていきたいと思います。
  また、併せて、今1,100室用意してありますが、オミクロン株は爆発的に感染拡大する可能性がありますので、次の対象施設についても一定の目処を立てつつあります。仮に必要であれば、1,100室を更に増やすための準備も並行して進めているところです。
  そして三点目、自宅療養者の対応ですが、これについては、第5波までは、保健所が直接対応してきたところです。しかし、第5波の反省を踏まえて、ケアする主体として、自治体、各市町村、あるいは、保健センターにも、そういった医療機能を担っていただくということで既に準備済みです。
  そのため、この1月に確認されている患者さんへの対応としては、自宅療養される方は、特に初日が大事なのですが、初日にパルスオキシメーターと3日分ほどの食料を、患者さんがお住まいの自治体から、直接速やかにお届けをしていただいており、また何かあった時、もちろん保健所でも対応しますが、市町村にも相談ができるということで、二重三重のバックアップ体制をとっているところです。
  オミクロン株の特性から、無症状や軽症の方が非常に多く、今後は自宅療養者が一定程度増えてくると思います。その場合にも、県自身ももちろん努力をしますし、加えて、自治体、あるいは保健センター、さらに、かかりつけのお医者さん等も、医師会から御協力の意思を頂いておりますので、こういった何重ものサポート体制をとり、安心して自宅で療養できるように対応してまいります。
  病院のベッド数を安定的に確保し、そして宿泊療養施設、ホテルを1,100室に拡大しておりますが、必要があれば更に増やす、さらに、自宅療養者について、自治体、地域の病院と連携しながら、的確にケアをしていく、この三本柱を行っていくことで、県民の皆さんの健康と命を的確に守ってまいります。

 

 

(終了)

【問合せ先】

○質問事項
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238