■日時 令和4年6月7日(火曜日)13時00分~13時20分
■会場 応接室
【発表事項】
1 令和4年度6月補正予算の概要について
【質問事項】
1 令和4年度6月補正予算の概要について
2 農作物のひょう害について
3 新型コロナウイルス感染症について
4 福島復興再生加速化交付金について
【発表事項】
令和4年度6月補正予算の概要を発表いたします。
今回の補正予算は、福島県沖地震への対応のほか、新型コロナウイルス感染症対策や国の緊急対策への対応など、喫緊に措置すべき経費について計上いたしました。
その主な内容といたしましては、福島県沖地震への対応として、農業や漁業における共同利用施設等の復旧整備への補助、社会福祉施設や道路、港湾などの早期復旧、新型コロナウイルス感染症対策として、高齢者施設や児童福祉施設等における感染拡大防止対策への支援、PCR検査体制の強化、医療機関等における設備整備に対する支援、自宅療養者への支援体制の更なる強化、国の緊急対策への対応として、生活にお困りの方を支援するNPO法人等への補助、国産小麦等の安定供給体制強化に向けた支援、これらに要する経費を計上いたしました。
以上により、一般会計における補正予算の総額は146億1千1百万円、本年度予算の累計額は1兆2,912億3千万円となります。
【質問事項】
【記者】
今回の補正予算の内容で、県独自という部分が何件かありますが、そのねらいを伺います。
【知事】
まず、農業関係で、先般の地震からの復旧に係るものであります。
福島県沖地震によって、例えば被災された農業の共同利用施設として、カントリーエレベーター、あるいはライスセンター、こういった施設ですとか、農業用機械等の復旧・整備に要する経費、この一部に県単独で上乗せ補助を行い、農業の早期復旧を支援するものがあります。
農業については、一定の災害からの復旧支援制度がベースとしてありますが、そこに県独自で上乗せをすることによって、より早期の復旧、特に度重なる災害によって心が折れかねない農業者の皆さんを、しっかり応援していきたいというものであります。
また、これは新型コロナウイルス感染症対策の関係でありますが、今、例えば高齢者施設、あるいは児童福祉施設において、全体としては減少傾向にありますが、依然としてクラスターの発生が見られます。こういった施設に対して、抗原定性検査キットを配付して、自主的な検査体制の整備を支援することで、高齢者の皆さん、あるいは子どもたちがおられる施設内の感染拡大防止を図る、これは県独自の制度であります。
コロナ対策としても、こうして県独自の措置を行うことで、より重点的に対応すべきところに対してサポートしたい、このような思いを持っているところであります。
【記者】
補正に関して、原油価格と物価高騰の緊急対策への対応がありました。
国の対策に基づく対応を盛り込んだということかと思いますが、全国的な傾向ではありますが、県内の物価高騰の現状をどのように見ているか伺います。
【知事】
まず、県内の様々な物価の上昇の関係、全国的なデータも含めて、上昇している傾向にあることは間違いなく、これによって、県民の皆さん、あるいは事業者の皆さんが、相当の影響を受けている、あるいは、今後、更に受け続けるということを想定しております。
この原油価格あるいは物価高騰等への対応については、国が4月26日に公表した「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」を踏まえて、福島県において緊急に対応が必要となる事業を専決処分により予算措置するとともに、今回の補正予算に計上しております。
まず、先月編成しました3号補正予算においては、国の要請を踏まえて、低所得のひとり親世帯等に対する給付金を6月末までに支給するため、必要となる予算を専決処分しました。
また、今回の補正予算においては、生活にお困りの方を支援するNPO法人等への補助、また、国産小麦等の安定供給体制強化に向けた支援など、喫緊に必要となる予算を計上しました。現在、国が直接実施する事業などについて、幅広く情報を収集しているところであります。
今回のこの補正予算とはまた別に、本県において必要となる事業の検討を鋭意進め、県議会にも御相談しながら、適時適切に予算措置を講じて、先ほど申し上げたような、現在の、あるいは今後の物価高騰による県民生活、あるいは各産業への影響というものをできる限り緩和していきたいと考えております。
【記者】
先ほどの農業関係の質問の答えで、「度重なる災害によって心が折れないように」という知事の発言がありました。
先週、ひょう被害が県内でも確認されましたが、その被害の確認状況及び支援策などについて、検討されていることがあれば伺います。
【知事】
先週、特に6月2日と3日ですが、中通り、浜通りの15の市町村において、きゅうり、桃、日本なし等の農作物へのひょう害が発生しています。
現在、市町村やJAと連携して被害状況に関する調査を進めています。被害に遭われた生産者の方々が、生産意欲を失うことがないよう、しっかりと支援していく必要があると考えており、被害状況の早期把握と併せて、収量や品質の確保に向けた技術支援を行ってまいります。
また、今後の被害状況の全体像を見ながら、県としての今後の対応を検討していきたいと思います。
【記者】
外国人の観光客の受入れが10日から再開されますが、県として何か考えているか伺います。
【知事】
国においては、水際対策を緩和し、今月の10日から、添乗員付きの団体ツアーに限り、外国人観光客の受入れを再開する方針が示されました。
受入れの再開に当たって、国では、感染防止対策の遵守方法や、緊急時の対応等について検証を行うために、実証事業を実施したところであります。
この検証を踏まえた旅行業者や宿泊施設向けのガイドラインが、本日公表されました。県としては、この国のガイドラインに基づいて、関係者の皆さんへの周知も含めて、外国人観光客の受入れに向けて準備を進めてまいります。
【記者】
もう少し具体的に伺います。以前から、知事は経済と感染対策の両立を目指してきたと思いますが、期待感や感染対策を徹底することの難しさについて、何か思い等があるか伺います。
【知事】
今、福島県にとって、あるいは日本全体にとって大切なことは、感染対策の継続と地域経済、地域社会の維持・再生、この二つを両立させることだと思います。
現在、例えば、県民割、いわゆる周辺地域の皆さんの観光を活発にする、あるいは飲食店応援事業で飲食店における会食を後押しする、こういった経済の需要喚起を行う一方で、例えば旅館、ホテル、観光事業者の皆さん、さらに飲食店の皆さんには、ガイドラインに沿った感染対策をお願いしているところであります。
御承知のとおり、今、県内の感染状況は相当抑制された状況にあります。こういった状況を継続していく中で、(感染拡大防止と)地域経済、地域社会の維持・再生を両立させることは十分可能だと考えておりますので、今後、インバウンドについても、当然ながら、新しいガイドラインに基づいた感染対策を行いつつ、徐々に観光客の皆さんに入っていただくということも視野に入れて、対応してまいります。
【記者】
復興庁が、福島再生加速化交付金について事業効果を検証する指標の設定を検討していますが、これについて、知事の評価があれば伺います。
【知事】
今、具体的な内容を、私自身、十分承知しておりません。
ただ、大切なことは、東日本大震災と原発事故から11年という年月が経過しております。
この11年間で、福島の復興・再生は着実に前進していますが、その前提としてあるのは、日本全国の皆さん、国民の皆さん、あるいは政府が、福島県を始めとした東北の被災地に対して、公的な支援をしっかり講じていただいていること、これがあってこその復興の前進だと受け止めています。
こういった公的支援をこれまで進めてきた、そしてまた、これからも福島県の場合は、中長期にわたって講じていかなければいけないわけでありますが、国民的な御理解を頂くということは、重要な観点だと思います。
したがって、私どもが進めている復興政策というものを、様々な観点で見直していただきながら、良い部分はより伸ばす、改善すべき部分があれば改善するということは、その年度、年度の予算を執行していくに当たって、必要不可欠な観点だと思っておりますので、おそらく今のお話は、全体としてそういう流れの中でのものではないかと受け止めております。
(終了)
【問合せ先】
○発表事項
1 令和4年度6月補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027
○質問事項
1 令和4年度6月補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027
2 農作物のひょう害について
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7337
3 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238
(訪日外国人観光客の受入れについて)
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7287
4 福島復興再生加速化交付金について
→避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439