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知事記者会見 令和7年3月10日(月曜日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年3月13日更新

【質問事項】

1 除去土壌の再生利用について

【記者】
 先日、公明党の斉藤代表が県内に視察で訪れました。その際に中間貯蔵施設で保管する除去土壌の再生利用に向けて、利用を進めるための優遇措置も一案ではないかという発言がありましたが、その点についての受け止めを伺います。

【知事】
 土曜日に公明党の皆さんが来県され、斉藤代表がそういった御発言をされたという報道は拝見しておりますが、私自身どういった状況でお話をされたのか、具体的に承知しておりませんので、コメントは控えさせていただきます。

【記者】
 先週、伊澤双葉町長がおっしゃった、除去土壌の県内再生利用について、改めて知事の御見解を伺います。

【知事】
 除去土壌等の県外最終処分については、中間貯蔵施設の受入という苦渋の決断を行った際に、その前提として、国が約束し、法律に定められた国の責務であります。必ず実現されなければなりません。
 2015年に搬入が開始されてから間もなく10年が経過します。この間、市町村の仮置場に保管されていた除去土壌等の中間貯蔵施設への搬入がおおむね完了するなど、本県の環境回復は着実に進んでいます。
 一方、中間貯蔵施設を受入れた大熊町と双葉町においては、長期間にわたり重い負担が続いており、地元の方々からは、町の将来を不安視する切実な声が上がっています。そのような中、先月、双葉町の伊澤町長と直接お会いした際、除去土壌等の県外最終処分について、「残り20年という期間の中で本当に県外最終処分が実現できるのかという危機感を持っている」との思いをお聞きしました。
 県としても、地元の双葉町、大熊町と共に、国に対し、県外最終処分の確実な実施に向け、政府一丸となって取組を加速させるよう、今後もしっかりと訴えていくことを伊澤町長と共有したところであります。
 除去土壌の再生利用については、除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた国の取組の一つと受け止めており、再生利用を進めるに当たっては、安全性の確保はもとより、科学的な知見に基づく正確な情報を分かりやすく説明するなど、引き続き、再生利用に関する議論をしっかり深めていくことが重要であります。
 また、こうした除去土壌の再生利用先の創出等については、関係省庁の連携強化などにより、政府が一体となって取組を進めていくこととされ、昨年、除去土壌の処理に関する閣僚会議が設置されました。県としては、その動向を注視していくとともに、今後とも、国に対し、県外最終処分の確実な実施に向け、政府一丸となって、取組を加速させるよう強く求めていきます。

【記者】
 その関連で追加ですが、県の立場として、再生利用について県内で認めるかどうかという点を改めて確認したいのですが。
 前段として浅尾環境相が、「法律的には、県内での再生利用は問題ない」という発言をされています。また、先々週に相馬市の立谷市長が、「それについては、県が考えるものだ」「県からオファーが来れば検討する」という話をしていますが、県知事としては県内再生利用については認めるか認められないか、その辺を伺います。

【知事】
 現在、双葉町も含めて、再生利用の動きがあると私は受け取っておりません。
 したがって、まず今なすべきことは、法律で定められている責務を、国としてしっかりやっていただくということに尽きると考えております。

【記者】
 今の質問に関連してですが、除去土壌の再生利用、最終処分について、県外への理解が中々進んでいないことについて、知事は、国の責務であるということで国に求めていますが、一方で、一般の県外の方々からは、危険なものが運び込まれるといった誤った認識や、NIMBY問題があると思っております。国がそういったことについて説明をすることはもちろんですが、県として、国をアシストするわけではありませんが、理解醸成に向けた取組や、そういった誤解や風評につながるような話にどのように対策をしていくのかお考えを伺います。

【知事】
 今、頂いた御質問の中で大切なキーワードがあると思います。それはNIMBY、ノットインマイバックヤードの問題です。放射性物質に関わる案件については、常にNIMBYの問題があり、非常に重要な内容として関係の皆さんに受け止められています。
 中間貯蔵施設の受入の議論をした際も、県内52の自治体の仮置場に多くのフレコンバッグが積み上がりました。その仮置場の選定に当たっても、ノットインマイバックヤードがあり、「どうして自分の家のそばに仮置場がつくられるんだ」と、多くの住民の皆さんに悩みや苦しみがあったかと思います。
 また、科学的な根拠に基づく事実はありますが、科学的な理解と社会的な理解は、別問題であるということも現実かと思います。こういった点について、繰り返しになりますが、もともと2011年の8月に、総理大臣自身がこの福島県庁に来て、「30年以内に福島県外で最終処分を行うので、中間貯蔵施設の受入について是非、真剣に検討してほしい」というお話をされました。
 その後、自民党政権になって、法律に定められる形で明確化されておりますので、これを国がしっかり責任を持って履行していくこと、これに尽きると考えております。

【記者】
 除去土壌の関係で、伊澤双葉町長が発言したことというのは結構重いことかと思っており、理解醸成が進まないことへのいら立ちというようにも受け止められると思います。
 一番の犠牲となったところが、私見とはいえ、再生利用を受入れてもいいと伊澤町長が発言しましたが、この発言の持つ重さ、もしくはそう発言せざるを得なくなっているというところについて、知事としてはどのように発言を受け止め、また、今後、伊澤町長は首都圏とおっしゃっていますが、県外にどう理解醸成を求めていきたいと考えていますでしょうか。

【知事】
 私自身、伊澤町長と直接お話しをした際、やはり町長自身のいら立ちであったり、焦りというものを直接感じました。
 町長自身は再生利用について言いたかったのではなくて、本質的に風化が非常に進んでいるのではないか。県内、国内において、中間貯蔵施設の受入れという苦渋の決断を行ったという厳しさや、重さについて、この14年の中で風化が進んでいるのではないかと、これがまず原点にあったと思います。
 そしてまた、町長の御判断として、現在の政府における中間貯蔵施設の特に(除去土壌等の)再生利用に関する取組が、中々はかばかしく進んでいない。その焦りやいら立ちというものがあって、あのようなお話をされたと思います。
 私が町長と特に思いを一緒にしていますのは、あと20年、長いようで非常に限られています。この20年間の中で、必ず法律上の約束を果たしていただかなければならない。その思いは正に共有していまして、国が責任を持ってやるべきだというところも同じ思いであります。
 だからこそ私自身、機会あるごとに、政府の関係大臣等に、この中間貯蔵施設の県外最終処分は、政府として何としても成し遂げてくださいとお話ししています。
 昨日も復興大臣と一緒でありましたが、大臣自身が、それは政府としてやるということを明確に言われるなど、復興大臣も環境大臣も、心配させないようにやるということを明言されています。
 このことを今後とも双葉町長、そして県内の皆さんの思いも込めて、福島県知事として強く訴えてまいります。

2 いわき市の防災庁誘致表明について

【記者】
 先日、いわき市の市長が防災庁の地方分局を誘致する方針を示されました。その受け止めや、県としてどのように携わっていくか伺います。

【知事】
 県内の一部の首長が、防災庁誘致を表明されていることについては、報道等で拝見しております。
 防災庁については、今後の骨格が見えておりません。
 これまで国が政府関係機関を地方に移転する場合には、地方自治体に投げ掛けがありました。
 まずは、防災庁本体がどのような施策を行うのか、地方分局がどのような機能を有するのか等を見た上で、県としての方向性を考えてまいります。
 その際、大切なことは、「福島独自の視点」であります。具体的には、防災庁の地方分局にどのような機能を持たせ、本県の復興とどのような連携ができるのかということ、さらに、今後とも、復興庁の機能は重要であるということであります。
 こうしたことを、丁寧に議論していくことが大事であると考えており、これがまず県のスタンスであります。今後、自治体から具体的なお話等がありましたら、共に真剣に考えさせていただきたいと思います。

3 インバウンド拡大の取組について

【記者】
 昨年の外国人の宿泊客数が、前年の1.6倍で過去最多を更新しました。今年はベトナムとの定期連続チャーター便の運航や大阪・関西万博もありますが、インバウンドの拡大にどのように取り組んでいくか伺います。

【知事】
 福島県内で本当に多くのインバウンドのお客様を見ることができるようになりました。メインは台湾から来ていただいているインバウンドの皆さんだと思います。特に今は、冬の雪景色を楽しみたいと、寒い中ではありますが、笑顔で写真を撮ったり、初めての雪を経験したり、雪遊びをしたり、福島での観光を満喫していただいており、本当にうれしく思います。
 今年はプレDCもございますし、大阪・関西万博のような機会もありますので、より一層インバウンドの集客に努めていきたいと考えております。
 その時に大切なことは、県内での受入れ体制であります。
 できるだけ多言語対応をする、キャッシュレス対応できる場所を増やしていく。また、二次交通等をより使いやすくしていく、こういったことを積み重ねていくことがインバウンドで来ていただいたお客様の利便性を高め、「福島に来てよかった」「周りの方に勧めてみたい」「またリピーターとして来たい」と考えていただく大事なきっかけになると考えています。
 福島空港では、台湾に続いて、今後ベトナムからもチャーター便が就航しますが、海外のできるだけ多くの国・地域からお客様を直接受け入れることにも力を入れていきたいと考えています。
 また、大阪・関西万博では、伊丹空港から福島空港に来ていただいて、例えばホープツーリズムや醸造ツーリズム等を楽しんでいただく、そういった機会のための旅行商品の造成にも力を入れていきたいと考えています。

4 震災と原発事故から14年について

【記者】
 明日で東日本大震災から14年となりますが、県内の復興の状況、そして課題について知事のお考えを伺います。

【知事】
 東日本大震災から明日で14年を迎えます。改めて、犠牲になられた方々に、深く哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様と避難を続けておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。
 震災と原発事故から14年が経過する中、県民の皆さんの懸命な御努力と国内外からの温かい御支援により、福島県の復興は着実に前進しています。
 県民の皆さん、そして福島を応援してくださる全ての方々に、改めて、心から感謝の思いをお伝えしたいと思います。
 昨年は、これまでに設定された4つの町全ての特定帰還居住区域において、除染や家屋の解体工事が始まるなど、復興に向けた動きが加速しています。
 また、県産農産物の輸出量が過去最高を更新したほか、県内への移住者数や移住相談件数、外国人宿泊者数も過去最多を更新するなど、これまで続けてきた挑戦の成果が目に見える形となって現れております。
 一方、今なお約2万5千人もの方々が避難生活を続けておられるほか、廃炉と汚染水・処理水対策、風評と風化の問題、そして急激に進む人口減少など、いまだ多くの困難な課題を抱えています。
 さらに、復興の進捗に伴い、それまで顕在化していなかった新たな課題やニーズも生じており、今後も復興の進捗状況に応じて柔軟に対応していく必要があるなど、今後も、福島の復興は長く厳しい戦いが続きます。
 引き続き、県民の皆さん、そして福島に思いを寄せてくださる方々と力を合わせ、福島の復興と地方創生の実現に向け、全力で挑戦、チャレンジを続けてまいります。

5 浜通り地域の産業集積について

【記者】
 震災絡みで伺います。昨年11月に、相双機構さんの方で、浜通りの企業を十数社集めて、共同で受注体を発足するという話があり、この4月か5月ぐらいにも正式に発足するという話がありますが、それについての率直な受け止めを伺います。あわせて、特に浜通り地域の産業集積に、いろいろな県外から企業が集まっている一方で、各社の連携や、エフレイとかロボテスといった行政の研究機関との結び付きが弱いのではないかという話もあります。その辺りについて、県としてどのような支援策を担っていかれるのか伺います。

【知事】
 今の質問の前提であった冒頭の受注体というのは、廃炉に関係してということですか。

【記者】
 廃炉もあると思うのですが、全般についてです。
 特にものづくり企業に関して、相双地域と言われるエリアについて伺います。

【知事】
 今お話しいただいた、浜通り、避難地域を数多く抱えているエリアにおいて、各企業や団体の皆さんが連携していく、力を合わせていくことは極めて重要だと考えています。
 それぞれの企業が避難指示を受けたエリアに戻ってきて、しっかり再開していただくことがまず第一歩として重要でありました。ただ御承知のとおり、あの地域は、まだ人口が戻っていません。
 非常に大きく落ち込んだままという状態でありますので、あの地域において従前と同じことをしていては、例えば製造品出荷額等も含めてですが、中々、元に戻っていかないという厳しい現実があります。
 一方で、廃炉産業や再生可能エネルギー、水素の関連など、新しいニーズ、マーケットが目の前にあることも、地域の特色かと思います。
 その際、個々の企業が別々に頑張ることももちろん大切ですが、お互いに連携して、力を合わせて、お互いの力、強みをしっかりいかし合っていくことが、今後のあの地域の再生に不可欠だと考えています。
 県では、研究・開発等の補助金やいろいろな企業立地関係の補助金など、ハード、ソフト関係について、非常にきめ細かく予算措置を講じております。
 また、国の制度もありますし、官民合同チームやイノベ機構との連携も非常に有用だと思いますので、是非、あのエリアにおける各企業や団体、研究機関、大学等が「一緒にやってみよう」「一緒にプロジェクトを進めよう」と思っていただけるような場づくりに力を入れていきたいと思います。

(終了)

【質問項目】

1 除去土壌の再生利用について
 →生活環境部中間貯蔵・除染対策課 電話024-521-8638

2 いわき市の防災庁誘致表明について
 →危機管理部災害対策課 電話024-521-8275
 →企画調整部企画調整課 電話024-521-7110

3 インバウンド拡大の取組について
 →商工労働部観光交流局観光交流課 電話024-521-7298
 →商工労働部観光交流局空港交流課 電話024-521-7211

5 浜通り地域の産業集積について
 →商工労働部次世代産業課 電話024-521-8045
 →商工労働部産業振興課 電話024-521-7277
 →企画調整部イノベーション・コースト構想推進課 電話024-521-7112