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知事記者会見 令和8年6月1日(月曜日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年6月5日更新

【質問事項】

1 ひょう被害について

【記者】
 先週、JAや県議会各会派から要望を受けられたと思います。6月議会も近いですが、生産者への支援の検討状況をお伺いします。

【知事】
 先月の降ひょうにより、7市町村において、モモやブドウなどの農作物への被害が発生しました。
 被害調査の速報では、被害額が5億7千万円、被害面積が136ヘクタールとなり、近年では令和4年度の降ひょうに次ぐ大きな被害となりました。
 先月、私自身も現地を視察させていただき、被害の大きさを実感したところです。また、県議会の各会派や、農業団体の皆さんから、営農継続のための支援等について、具体的な要望を頂いております。
 こうした要望の内容等も踏まえながら、懸命に取り組んでいる農家の皆さんが、希望を持って営農を継続することができるよう、現在、必要な対策について、6月補正予算における対応を検討しているところです。
 引き続き、福島のおいしい農産物等を消費者の皆さんにお届けすることができるよう、JA等と連携しながら、技術支援を行うなど、様々な対策を進めてまいります。

2 令和7年国勢調査の速報値について

【記者】
 先週、国勢調査の結果の速報値が発表され、福島県の人口の減少数、減少率が共に過去最大となりました。知事の受け止めをお願いします。

【知事】
 先週、令和7年国勢調査の速報値が公表されました。
 本県の人口は前回、令和2年と比較して、121,215人減少し、1,711,937人となりました。
 大変厳しい状況であり、強い危機感を持って受け止めています。
 人口減少の要因として、死亡数が出生数を上回る「自然減」に加え、転出者数が転入者数を上回る「社会減」があります。
 我が国の人口が減少を続ける中、本県においても、長期的な人口減少傾向は避けられない見通しであります。
 この危機的状況に立ち向かうため、昨年度立ち上げた「ふくしま共創チーム」の活動を中心に、あらゆる主体と「連携・共創」し、「オール県庁」「オール福島」で取り組んでまいります。
 まず、自然減への対応、特に出生数の減少に対応するためには、福島の将来を担う若い世代の声を丁寧にお聴きし、出会い・結婚、妊娠・出産の希望を叶える、きめ細かな施策を幅広く展開していくことが重要です。
 このため、出会い・結婚の希望を叶えることができるよう、100名以上の若い方々が自由な雰囲気で交流するマッチングイベントを新たに開催します。
 そして、県内企業と連携し、若手社員の自然な出会いを促す異業種交流会を継続して開催するなど、若者の出会いを強力にサポートしてまいります。
 また、妊娠・出産の希望を叶えるため、遠方の医療機関での妊婦健診や出産に係る交通費等について、県独自に上乗せ補助を行い、一層の自己負担軽減を図ります。
 あわせて、遠方での産婦健診、産後ケア、乳幼児健診を受ける場合の交通費を助成し、居住する地域にかかわらず、安心して妊娠・出産できる環境整備に努めていきます。 
 次に、社会減の対応に当たっては、特に若い世代の方々に「福島で働きたい」、「福島に住み続けたい」と思っていただけるよう、「しごと」の魅力づくりに取り組んでいく必要があります。
 このため、「ふくしま共創チーム」の取組の一環として、県内企業や地域の魅力を深掘りする活動をスタートさせます。
 今週、活動の中心を担っていただく学生の皆さんから、直接、思いを伺う予定であります。
 さらに、現在策定作業を進めている「(仮称)ふくしま地域産業成長プラン」についても、「福島ならでは」の強みを盛り込む予定であります。
 こうした取組を始め、市町村や企業、関係機関等との連携を一層強化しながら、あらゆる対策を粘り強く進めることにより、人口減少のスピードをできる限り緩やかにできるよう努力を重ねていくとともに、ふくしまの「可能性、魅力、強み」を更に高め、持続可能な地域づくりを進めてまいります。

3 人口推計の考え方について

【記者】
 人口について、150万人を一つの目安として考えていきたいという計画があるかと思います。
 人口推計の考え方で、自治体の場合、世代ごと、性別ごとのカテゴリーをつくってシミュレーションをしていく、コーホート推計が一般的かと思います。一方で、浜通りの自治体では、ボトムアップで人口推計をつくり直す必要があるとの声が聞かれます。行政の施策でこれぐらい増やしていきたい、それに民間企業の動きでこれぐらいになれば良いなど、人口が少ないがゆえにボトムアップで作られているところがあります。マクロ推計はざっくりとなりがちです。
 大胆にボトムアップで人口推計を考える自治体が県内にあるとすると、県として、そういったところを捉え直す考え方もあると思いますが、どのようにお考えでしょうか。

【知事】
 人口推計の手法に係る県としての考え方についてのお尋ねかと思います。
 まず大事なことは、マクロ推計がベースになるということだと思います。
 特に、福島県の会津地方、中通り地方、そして避難地域を除くエリアにおいては、一定程度コーホート推計、あるいは国立社会保障・人口問題研究所の推計が概ね当てはまっていることが、過去のデータからも汲み取れます。マクロ推計の中で全体の流れを見極めた上で、今後、どういった対策に具体的に取り組むかということはリアリティのある対応だと思います。
 一方で、御指摘があったとおり、浜通り等の避難地域12市町村、避難指示解除が遅かった双葉郡8町村の特に北のエリアは、マクロ推計等の適用が難しい地域だと思います。ほかのエリアと違い、原発事故によって、法律により避難指示が出され、全国に避難をされています。また、除染が進み、避難指示解除が進んでおりますが、5年、10年、15年と進む中で、皆さんそれぞれ避難先で生活の基盤、あるいは、学習の基盤をつくっておられます。避難先から戻って来られるかは、その世帯の御意思を何よりも尊重すべきだと考えていますので、機械的な統計推計はなかなか合わないと思います。
 また、御承知のとおり、現在、特定帰還居住区域において、政府が2020年代までに、希望する方全員を古里に帰すということで取組を続けていますが、避難先におられる方々にアンケートをとっても、日によってお気持ちが変わることもあります。その後の復興の状況、例えば、新しい商業施設ができたり、新しい企業誘致があったりすることによって、気持ちが変わることもございます。こういった部分はコーホート推計でできる部分が薄くなってくると思います。
 さらに、「移住施策」も非常に功を奏しているところであり、特に若い世代の方には、「避難地域に行って、復興の役に立ちたい」という熱い思いを持って来てくださる方がおられます。
 そういう中で今回、双葉郡の6つの町村で、人口が着実に増えていますが、こういった部分はなかなか一般的な統計手法ではつかみ切れないところがあります。したがって、各自治体において、「古里に帰って来ていただく住民の方」、あるいは「移住をされる方」、「企業誘致等によって新たに来られる方」、こういった方々ごとにミクロ推計を積み上げていくのも、これは一つのリアリティのある推計の仕方だと思います。自治体から御相談を頂きながら、コーホート推計等をベースにしつつ、特殊な事情を抱えている地域においては、個別のミクロ推計をいかしながら考えていく、その両方を大事にしていきたいと考えています。

4 水素社会の実現に向けた高市首相への要請について

【記者】
 先週金曜日、水素社会の実現ということで、他の知事と共に、首相に要望を行ったと思いますが、その狙いについて教えてください。

【知事】
 先週、大村愛知県知事や小池東京都知事等と共に、水素の普及等に積極的に取り組む自治体の思いを高市総理に伝えてきました。
 今回の要望は、水素社会の実現に向け、一層の支援強化を国に求めたものであります。
 高市総理からは、「エネルギー安全保障や、国が進めている危機管理投資、成長投資といった観点から、水素に力を入れていくことが重要だ」といったお話がありました。
 私たち自治体の声を一つにし、総理に直接伝えたことにより、日本全体で水素社会の実現を目指す動きにつながることを期待しています。
 福島県としては、今回の要望活動に参加された自治体を始め、共に取り組む仲間の輪を更に広げながら、引き続き、水素社会の実現に向けて挑戦を続けていきたいと考えております。
 また、先般は、自治体の連携として、都道県、政令市の皆さんと一緒に総理に思いを伝えたところでありますが、その前日に「JH2A」という協議会をつくっておられる民間企業の皆さんと、国会議員の皆さんでつくる「水素議連」のメンバーが、同じく高市総理に要請活動を行っています。そのメインは「水素大動脈構想」です。「水素大動脈構想」は、福島県から福岡県まで、水素を積極的に使うエリアを重点的に整備していくことで、水素社会の様々な課題を克服し、水素を「未来のエネルギー」から「身近なエネルギー」に変えていこうという思いで進められています。特に、「JH2A」のメインメンバーになっているのは、「トヨタ自動車」の佐藤副会長であります。先月、私自身、佐藤副会長とお会いし、今、自治体が水素社会の実現に向けて、どういう思いで取り組んでいるのかをお伝えし、また、「JH2A」の皆さんがどのような思いで水素社会の実現に取り組んでいるのかという話をお聞きし、意気投合しました。「民間企業、国会議員の皆さん、そして自治体が一緒になって政府に思いを伝え、政府と連携しながら、何としても水素社会を実現していこう」という思いが背景にありました。
 今後とも、自治体の皆さんや民間企業、関係団体、あるいは大学等と連携し、国の御支援を頂きながら、取り組んでいきたいと思います。

5 水素エネルギーの実用化、普及について

【記者】
 水素に関してお伺いします。「水素社会の実現」が、世の中のキーワードとして10年ぐらい続いており、愛知県や東京都もインフラ整備を継続して進められています。10年経過すると、インフラそのものが老朽化し、更新しなければなりません。この10年間、水素の普及が当初想定より進んでおらず、かなり厳しい状況という見方もあります。
 県内の水素エネルギーの実用化・普及について、振り返るとどんな手応えがあるか、どんな課題があるかをお伺いします。

【知事】
 福島県における水素社会の取組は、2011年に東日本大震災と原発事故に見舞われた福島だからこそ、再生可能エネルギーを飛躍的に進展させていきたい、未来のエネルギーである水素を大事に育てていきたいという思いで、国と共に新エネ社会構想に取り組んでいるところであります。
 やはり、光と影があろうかと思います。
 まず光の点で申し上げますと、福島県内の水素を活用した自動車導入台数は、東北でナンバー1であり、人口対比では、日本の中で水素自動車が最も導入されているのは福島県です。したがって、福島県では、水素ステーションの導入と合わせ、一般の方々が水素自動車を非常に大事に活用しています。
 水素モビリティについては、例えば地元のヨークベニマルさんやセブン-イレブンさんなど、各事業者さんが主に物流の面で積極的にFCトラック等を導入しています。我々の身近に、水素の絵柄がついたトラックやMIRAI等が走っています。また、水素パトカーや水素キッチンカー、水素のスクールバス、こういったものを全国に先駆けて導入しているのが福島県であり、トヨタさんと連動しながら、非常に前進していると思います。
 さらには、住友ゴムさんやデンソーさん等において、水素エネルギーを直接工場のエネルギーとして使うため、新たな研究開発も行いながら実用化されているという点も、福島の進んでいる部分であると思います。
 一方で、お話がありましたとおり、水素は、まだまだはかばかしく進展しているわけではありません。
 特に水素ステーションの普及については、福島県は浜・中・会津と面積が広い中、10箇所に満たない状況があります。当面、20箇所を目指しておりますが、ステーションがもっとなければ、広がりは出てこないと思います。また、コストが高いというところもございます。
 こういった課題への対策を「水素大動脈構想」などの取組とともに進めていかなければ、最終的な解決には至らないと思います。
 この5年間で、国際情勢が劇的に変わっています。ロシアのウクライナへの侵攻やイラン情勢といった中、世界各国の水素エネルギーに対する熱い思いが高まっていることを実感しています。私自身、今年1月、オランダ・スペイン・ドイツと行っておりますが、各国の要人の皆さんは、再生可能エネルギーのみならず、水素をしっかりとやっていかなければ、これからの未来のエネルギーは担えないということを口々に言っておられます。国際情勢が非常に厳しい中、エネルギー安全保障や危機管理の観点からも、水素社会の課題を解決するために、自治体、政府、民間企業、団体等が一緒になって、日本の強みである水素の技術を高めていくことは意義があります。その中で、福島県がトップランナーとしての役割を果たしていくことが重要だと考えております。

6 知事選について

【記者】
 福島県の人口減少の問題や水素への取組みなど、進めていくべきものが非常に多いかと思います。先週、双葉地方町村会からも、知事選への出馬の要望がございました。
 知事としては、いつ頃に出馬するか否かの意思表示をされるのか、どのように考えているかをお伺いします。

【知事】
 知事選につきましては、双葉地方町村会を始め、様々な御意見を頂いております。
 現在、今後に向けて、私自身、熟慮しているところであります。
 今日の時点では、ここまででございます。


(終了)

【質問事項】
1 ひょう被害について
 →農林水産部農業振興課 電話024-521-7337 
2 令和7年国勢調査の速報値について
 →企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
 →保健福祉部こども未来局こども・青少年政策課 電話024-521-7198 
 →保健福祉部こども未来局子育て支援課 電話024-521-8205
3 人口推計の考え方について
 →企画調整部統計課 電話024-521-7144
 →企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
 →避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8434
4 水素社会の実現に向けた高市首相への要請について
 →企画調整部エネルギー課 電話024-521-8575
5 水素エネルギーの実用化、普及について
 →企画調整部エネルギー課 電話024-521-8575
 →商工労働部次世代産業課 電話024-521-8561