知事定例記者会見
■日時 令和8年9月7日(月曜日)10時00分~10時24分
■会場 応接室
【知事発言】
1 大雨災害について
【質問事項】
1 台湾における観光物産イベントについて
2 インバウンドについて
3 大雨災害について
4 知事選告示まで1か月について
5 福島大学の研究活動をやゆする発言について
6 風化の問題について
動画を再生する
【知事発言】
昨日、福島地方気象台から、「線状降水帯半日前予測」が発表されました。
本日の昼過ぎにかけて、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。
この発表を受け、県では、昨日、災害対策本部を設置しました。
現在、いわき市を始めとする浜通りの市町村に、「レベル4大雨危険警報」や「レベル4土砂災害危険警報」が発表されています。
これから昼過ぎにかけて、浜通りを始め、県内の広い範囲で、土砂災害や河川の氾濫など、命に関わる災害が発生するおそれがあります。
先月は、千葉豪雨や北陸地方の大雨など、全国各地で線状降水帯による甚大な被害が相次いで発生しました。
また、本県においては、令和5年9月の台風第13号の発生に伴う線状降水帯により、いわき市や南相馬市において、多くの住家が浸水するなど、甚大な被害を受けました。
県民の皆さんにおかれては、最新の気象情報やお住まいの市町村が発令する避難情報を確認し、避難の際には安全に十分注意して、何よりも、御自身の命を守る行動をとっていただくようお願いします。
また、大雨や洪水の際は、冠水した道路やアンダーパスを車で走行することは大変危険なので、浸水が懸念される時は、車での移動を控えるとともに、危険な場所には近づかないようお願いいたします。
報道機関の皆さんにおかれましては、気象情報や避難情報を適時適切に発信していただくなど、県民の皆さんの安全確保に御協力いただきますようお願いします。
県としては引き続き、福島地方気象台や、市町村等と緊密に連携しながら、人命最優先で最大限の警戒に当たってまいります。
【質問事項】
【記者】
今月5日、6日に台湾でモモのプロモーションが行われました。
JAや農林水産部が連携しながら輸入規制撤廃に取り組み、観光交流局がプロモーションにしっかり取り組んでこられました。
これまで厳しい状況にありましたので、当初は不安もあったようですが、結果的にはかなり売れて、地元メディアからも16年振りに戻ってきたことに対する反応もありました。
農業関係者のあきらめない思い、正に「ふくしまプライド。」もあると思いますが、今回の輸出再開に対する知事の受け止めを伺います。
【知事】
先日、台湾において観光物産イベントを開催しました。
県内の6つの市町と連携した観光情報の発信を始め、伝統文化の体験やステージイベントを実施するとともに、震災と原発事故からの本県の復興の歩みを学ぶホープツーリズムや、東北初のナショナルサイクルルートの指定を受けた「ふくしま浜通りサイクルルート」など、福島ならではの特色のある観光コンテンツを紹介しました。
また、タイガーエア台湾と連携し、福島空港台湾便のPRや、福島空港を活用した旅行商品の紹介を行い、福島へ直接アクセスできること等を伝え、台湾の皆さんに、福島をより身近に感じていただくことができました。
特に、本格的な輸出を再開した福島県産モモについては、現地の百貨店において、JA等と連携した試食販売を行いました。
試食された方々からは、「とろけるような食感で、甘くておいしい」「みずみずしくて、果汁が口いっぱいに広がった」などのうれしい感想を頂き、多くの方々に笑顔で県産モモを購入していただいたと聞いております。
今後は、イベントを通じて得られた現地の反応やニーズを踏まえ、台湾市場に向けた情報発信や旅行商品の造成、本県ならではの観光コンテンツの磨き上げを進めるとともに、現地におけるイベントの開催や、商談会への出展を行うなど、積極的にインバウンド誘客に取り組み、福島空港台湾便の更なる利用促進につなげてまいります。
あわせて、モモを始めとする県産品の品質の高さやおいしさを強力に発信し、「ふくしまプライド。」を関係の皆さんと共有しながら、県産品のブランド化と更なる輸出促進に取り組んでまいります。
【記者】
台湾からのインバウンドは東北でもかなり伸びてきましたが、まだ厳しい状況かと思います。
福島へのインバウンドを増やしていく上で、台湾が突破口になると思いますが、知事のお考えはいかがでしょうか。
【知事】
福島県に来られる海外からの旅行客数が、毎年過去最多を更新するという状況にあります。
その中でも、台湾の方々が非常に多くのウエイトを占めており、この要因の一つには、福島空港と台湾を結ぶタイガーエア台湾のチャーター便が定期就航していることが大きな力になっていると思います。
そして今般、震災と原発事故前には、台湾の方々に非常に喜んで食べていただいていた福島県産のモモが、16年振りに本格的な輸出再開となりました。
先日のイベントの中でも、福島のモモのおいしさ、そして、福島県の生産者の皆さんの情熱と誇り、「ふくしまプライド。」を実感していただいたところですので、こういったものを追い風に、更にインバウンドを増やしていくことは十分可能だと思います。
また、台湾の皆さんは非常にサイクリングがお好きでもあります。
浜サイ(ふくしま浜通りサイクルルート)のみならず、福島県内には中通り、会津地方も含めてすばらしいサイクルルートがあることも併せて発信しながら、台湾からのインバウンドを増やし、また、アジア、欧米を始めとした世界各国からのお客様に、福島に「来て」「見て」「食べて」「感じて」いただけるよう、観光と輸出促進の両面で取り組んでいきたいと思います。
【記者】
大雨に関連してお伺いします。
現時点で把握されている被害情報と、今の県としての体制をお伺いします。
【知事】
昨日から県は、災害対策本部を設置し、昨日の夜や今日の早朝等も含め、市町村等と連携し、また、福島気象台と情報を共有しながら取り組んでいるところです。
現時点では、いわき市において、一つ事故があったというお話を伺っておりますので、この詳細を確認中です。
また今後、県の災害対策本部、あるいは他の組織の本部等も含め、ある時点で一定程度整理できた内容について、皆様に、より具体的にお知らせできるよう準備を進めているところです。
【記者】
我々もいわき市のアンダーパスで車両が浸水し、1人が意識不明で搬送されたという情報を消防から伺っております。
現場記者からの写真を見たところ、通行を止めるなど、事前に規制をしていれば防げたのではないかというような現場でした。
先週、冠水の緊急対策会議を開かれたばかりだと思いますが、この会議を受けて、何か対策を呼びかけたことや、県として注意していることがあったのか、また、アンダーパスの事故を防ぐために、改めて、どのようなことが必要とお考えか、お聞かせください。
【知事】
まず、今回のいわき市の事案については、私も先ほど概要を伺ったばかりで、詳しい状況は現在調査中であるため、今後担当部局において、情報をしっかり整理させたいと思います。
その上で、アンダーパスの冠水対策は、先般の千葉豪雨以降も、各地域の大雨災害において様々発生しているため、先ほどお話しいただいたような、会議等を行っているところです。
福島県が管理している道路では、24箇所のアンダーパスがあります。
先月の千葉豪雨では、千葉県内の冠水したアンダーパスにおいて、車両の水没が発生しており、排水ポンプが正常に作動しなかった事例が確認されています。
このため、先月、県が管理する排水ポンプの緊急点検を実施し、異状がないことを確認しています。
また、県では、排水ポンプや車両の進入を防止する遮断機の設置に加え、現地での標識や警告灯などによる注意喚起、ホームページによる危険箇所の周知等を行っています。
さらに先週、「道路冠水に関する情報連絡会議」を開催し、県内の冠水危険箇所や、災害対策基本法に基づく車両移動に関する制度等について、改めて、市町村や警察、消防等の関係機関と情報共有を行いました。
引き続き、関係機関と緊密に連携しながら、安全な道路交通の確保に取り組んでまいります。
【記者】
警告灯や遮断機などの設置準備を行っているのは、県管理の道路でしょうか。
【知事】
その通りです。
【記者】
改めて、県民に対してこうした冠水危険箇所を通る際の注意などをお願いします。
【知事】
大事なことは、本日のような大雨、洪水の際、冠水した道路やアンダーパスを車で走行することは大変危険だということです。
浸水が懸念される際には、車での移動を控えていただくとともに、危険な場所に近づかないことを県民の皆さんにお願いをしたいと思います。
【記者】
知事選の告示まで明日でちょうど1か月となります。既に立候補の意向を表明されている現職の立場から、受け止めをお願いいたします。
【知事】
震災と原発事故からまもなく15年半が経過しようとする中、先月、県政150周年を迎えた福島県にとって、特に重要な政策課題が三つあると考えています。
一つ目は、東日本大震災と原子力災害からの復興です。
今年度からスタートした第3期復興・創生期間の5年間は、時間の経過とともに進む風化を抑制しながら、避難地域の復興・再生を前に進めていく上で、極めて重要な期間となります。
二つ目は、急激な人口減少への対応です。
本県の推計人口は、今年6月に戦後初めて、170万人を下回りました。この人口減少、正に危機的な状況にあると捉えています。少子高齢化が進むと同時に、若い世代の県外転出傾向も続いており、こうした状況を何としても変えていかなければなりません。
三つ目は、自然災害への対応です。
全国的に自然災害が激甚化・頻発化する中、本日のように、いつ何時、不測の事態が生じるか分からない状況にあります。
このため、事前の備えを着実に進め、災害時において、いかに速やかに対応できるかが重要です。
このほかにも、長引く物価高への対応など、本県は様々な課題を抱えています。
こうした困難な課題に対して、先人たちが幾多の逆境、困難を乗り越えてきたように、一つ一つ着実に成果を積み重ねてまいります。
また、国内外の多くの方々に、「福島の今」を知っていただき、本県に対する理解と共感の輪を広げることが、本県の復興と地方創生を前進させるための大きな原動力となります。
このため、福島に「来て」いただく取り組みにも力を入れていきたいと考えています。
そして何よりも、県民の皆さんの声に、しっかりと耳を傾け、本県に思いを寄せてくださる全ての方々と力を合わせて、県民の皆さんが復興を実感し、郷土に対する誇りを持ち続け、魅力あふれる福島の未来を創り上げるための挑戦、チャレンジを全力で続けてまいります。
【記者】
学歴や受験をテーマとしたユーチューバーの方々が、福島大学の研究活動をやゆするような発言をされたということで、松本文部科学大臣も発言をされておりました。この件についての知事の受け止めをお伺いできればと思います。
【知事】
一連の報道と、先週、福島大学から出された声明を拝見しております。
福島大学の声明にあるとおり、原子力災害や環境放射能に関する研究は、福島の経験を科学的に検証し、その成果を国内外に還元していくための重要な研究活動です。
この声明の思いを共有する立場から、福島大学と福島県とのこれまでの連携についてお話をします。
福島県では、福島大学と包括連携協定を締結しており、様々な面から、本県の復興と地方創生の推進などに貢献いただいております。
具体的には、環境放射能に関する研究を始め、食と農の課題を解決するイノベーション人材・研究者の育成、水素エネルギー総合研究所における水素関連技術の社会実装に向けた研究開発、ロボット関連の技術開発、復興知事業等を通じた復興や地域再生に貢献する人材の育成・定着といった取組に力を入れてこられました。
また、県の各種審議会等に委員を派遣していただいており、専門的知見をいかし、県の取組に助言を頂くなど、本県唯一の国立大学として、多方面にわたり多大な貢献を頂いています。
さらに、地方創生・人口減少対策の面では、「ふくしま共創チーム」の活動において、福島大学の学生の皆さんに積極的に参加していただいており、学生の皆さんから頂いた若者ならではの意見等を県の事業にも大いに取り入れているところです。
あわせて、高校教育改革を進めるN-E.X.T.ハイスクール構想においても、福島大学を重要な産官学連携のパートナーとして位置づけており、今後も様々な場面で御協力を頂きながら取組を進めてまいります。
また、私自身、総合計画に関する特別授業など、様々な機会を通じて、福島大学の学生の皆さんや教職員の皆さんと接してきました。特別授業では、多くの学生の皆さんが真剣なまなざしで私の話に耳を傾け、するどい質問を幾つも投げ掛けてくれました。
そうした勉学や研究に真摯に取り組んでおられる皆さんの姿を拝見し、大変心強く感じているところです。
県としては、引き続き、福島大学と緊密に連携しながら、福島の復興と地方創生を前へと進めてまいります。
【記者】
今回こういう発言が出た背景には、震災後、福島大学や福島県が取り組んできたことが忘れ去られているという風化の問題があるのではないかと個人的には思っております。この風化を防ぐために、県ではこれからどのように取り組んでいくか、知事のお考えをお伺いします。
【知事】
震災からまもなく15年半が経過いたします。
震災と原発事故後の数年間は、福島が今どうなっているのかを国内外の非常に多くの方が気にされ、そして、支援を積極的に頂いてきたという部分があろうかと思います。一方で、15年半近くが経過し、そして、全国や世界の各地域で大きな災害、あるいは戦争等が起きていく中で、福島の東日本大震災と原発事故が、歴史の地層の下の方に沈んでしまう、風化という現象が起きているかと思います。
一方で、御承知のとおり、特に原子力災害を含む複合災害からの復興は、ここから5年、10年、20年、25年という非常に長い戦いが必要です。
だからこそ、風化を抑制するために、福島県として国とも連携しながら、「福島の今」を正確に国内外に発信し、復興がここまで進んできたという部分と、15年経過してもこうした重い問題に直面し、なかなかまだその目途が立っていないということを伝えていくこと。
そしてさらに、その課題を解決するために、福島県民、事業者、産官学民の皆さんが、どういった挑戦、チャレンジを一生懸命行っているのかということを分かりやすく発信し続けていく必要があると思います。
今なお、福島県を応援していただける方々が国内外に多くおられますので、そういった方のお力を借りつつ、福島県の情報を様々な形で発信していく努力を続けてまいります。
また、風化を抑制し、風評を払拭するための一番の手段は、実際に多くの方々に福島の地に「来て」「見て」「感じて」いただくことだと考えております。
全国の皆さん、また、世界の皆さんが「福島に行ってみよう」「実際に自分の目で見て感じてみよう」と思っていただけるような観光の魅力、あるいは復興の進み方ということを併せて発信し、実際に来て、福島へのイメージを大きく変えていただき、福島の応援団、ファンになっていただけるような取組にも力を入れていきたいと考えています。
(終了)
【知事発言】
1 大雨災害について
→危機管理部災害対策課 電話024-521-7741
→土木部道路管理課 電話024-521-7468
【質問事項】
1 台湾における観光物産イベントについて
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7128
→観光交流局空港交流課 電話024-521-1163
→観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-8026
2 インバウンドについて
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7128
→観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-8026
3 大雨災害について
→危機管理部災害対策課 電話024-521-7741
→土木部道路管理課 電話024-521-7468
5 福島大学の研究活動をやゆする発言について
→企画調整部企画調整課 電話024-521-7110
6 風化の問題について
→企画調整部風評・風化戦略室 電話024-521-1128